校長通信
恩返しの輪 第115号
2021/03/15
カリキュラム
「食後30分間の皿洗いで1食無料のサービス」を行っていた京都の中華料理屋さんが昨年10月に閉店しました。私も噂には聞いたことがありましたが、TVニュースで取り上げられていました。気になったので再度YouTubeで確認しました。
お店の張り紙は「めし代のない人 お腹いっぱいタダで食べさせてあげます」近くに大学が多く、お金のない学生がたくさんいたことから1982年にはじめたそうです。かつては30分の皿洗いが条件でした。数年前からは、「仕送りが遅れている」「昨日からなにも食べていない」という学生限定で、皿洗いをしなくても無料で食事を提供する形式に変更となりました。衛生上の理由もあるそうです。店主は若い頃に金銭的に苦労をし、周囲に助けてもらったことをきっかけに「社会に恩返ししたい」と始めました。その店主も高齢と後継者不足を理由に閉店を決意されました。
これまで約3万人の学生が助けられたといいます。閉店のニュースに全国から元学生が訪れました。京都府立医科大が近いため医者や経営者になった人にも、大きな影響を与えています。
店主の言葉です。「無料で食べた人が困った人に手をさしのべてくれたら、俺のやっていることは報われるやろう。それを繰り返すと順繰りになるんやわ」