学校ブログ

校長通信

教員研修 第20号

2023/05/25

行事

考査に向けて生徒は勉強、先生は問題作成、採点を行います。加えて先生も勉強、この期間にいろいろなテーマで教員研修を行います。昨年は起立性調節障害についてでしたが、今回は発達障害についてです。学校での講演も多数行われ、医教連携のアウトリーチを行われてきた医師の先生を講師として迎えました。

各先生もこれまで外部の研修会や書籍で、大学の先生や医師から学んできましたが、学術的にも日々進歩し、法整備も進んでいる分野なので、今回は全教職員で共有理解を深めました。

以前の聞きかじりの知識ですが、日本では発達障害者支援法で発達障害を定義しており、英語表記はDevelopmental disordersを用いています。アメリカ精神医学会の精神障害の診断と統計マニュアルDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, DSM2013年のDSM-5の翻訳版では個々の診断名の「障害」という部分を「症」にするという議論がありましたが、過剰診断を招く可能性があるためそれぞれの診断名が併記されることとなったそうです。また、disordersをdisabilitiesやdifferencesを使用される例もあるそうです。

今回、講師の先生より「発達特性」「スペクトラム」という言葉の意味をお聞きし、検診や発達相談では見過ごされる軽度の発達特性、グレーゾーンと二次障害のリスクについて学びました。生徒の様子や自己肯定感にも照らし、考えることができました。幼稚園、小学校と発達段階を通して考えることや保護者との連携も重要であり、高校卒業後、社会に出てからにも影響があると感じました。医学や心理学の知見を学び、学校現場に生かしていきたいと思います。

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