校長通信
旅からの学び 第63号
2025/11/06
前号の続きです。
「大学留学生と経済」訪問はできませんでしたが、別府には2つの私立大学があります。少子化の中、留学生の誘致は市の取り組みでもあります。ホテルマネージャーに聴きますと、留学生は英語や中国語も堪能でアルバイトとして大変助かっているようです。立命館アジア大学はグローバル大学としても注目の大学です。無人駅のJR別府大学駅の駅舎が留学生寮となっており、驚きました。
「地方遊園地の実情」水族館や遊園地にも行きました。平日ということもあり閑散としていましたが、いろいろ工夫がなされており、楽しかったです。別の話になりますが、ホテルに朝から次々と親子連れがきます。1フロアが保育所として営業されていました。ヤクルトの関係ということでスタッフのための託児施設のノウハウを生かされ、順調な経営とのことでした。
いずれも官民一体の取り組みがなされているようでした。
「北九州市国家戦略特区」平成28年に国家戦略特区に指定されました。「先端技術の活用」「外国人材の受け入れ」「まちのにぎわい創出」「創業や雇用の創出」「高齢者の活躍」など規制改革提案がなされています。大型商業施設から次々と店舗が撤退し立ちゆかなくなり、新たにVRやスポーツの体験施設ができていました。若い経営者が立ち上げています。
「門司港駅の歴史と観光地化」海運、鉄道の発達によって発展してきましたが、現在はレトロな街並みで人気を集めています。小樽との共通点や相違点は何か?興味のあるところです。門司港は、明治期には横浜、神戸とならび日本三大貿易港でした。筑豊炭田の石炭輸出港として栄えました。横浜でも赤レンガパークとして観光地化されていますし、台湾最大の港の高雄もそうです。
6月に高2の3方面、9月に中1大山、今回は中2沖縄、中3日本各地、高1ジョブシャドウ合宿と今年度の学年単位の宿泊行事は全て終えることができました。その他、海外研修旅行や宿泊を伴う探究活動や部活動も行われました。年度内に計画実施されるものもあります。未成年にとって旅に出ることはいろいろな心配が伴いますが、家や学校を離れて、外からの刺激を受け、自分を見つめることができるのも旅です。
ライフネット生命保険会社創業者で、立命館アジア太平洋大学元学長の出口治明氏は「人・本・旅」の重要性を説いています。私もそう思います。人と出会い、本で学び、「百聞は一見に如かず」現地で五感を駆使して吸収した情報は多大な学びをもたらします。そして、あらたな問いや興味・関心を呼び起こしてくれます。そして、人生における大きな財産になると思います。「体験から経験へ、そして気づきから学びへ」自分のモノになり、広がっていくことを願います。
