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2007年04月30日

阪神地区高等学校剣道大会の開催

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4月29日(日)と30日(月)の2日間にわたり、県立尼崎小田高等学校体育館において『第41回阪神地区高等学校剣道大会』が開催され、出席しました。この大会は今年で41回目を迎えますが、同時に6月8日~10日に開催される『第55回兵庫県高等学校剣道大会』の予選も兼ねています。
競技は団体戦と個人戦に分かれており、団体戦の参加校は男子30校、女子21校、個人戦の参加者は男子99名、女子70名で、本校からも多くの選手がエントリーしました。試合はまず個人戦から始まり、その後団体戦が行なわれましたが、さすがに日本伝統の武道ということでの指導がなされており、礼儀とルールがしっかりと守られた素晴らしい試合が繰り広げられました。
 本校剣道部も多数の生徒達が試合に臨み、団体戦で女子は見事に優勝、男子は準決勝で惜敗し三位と大健闘しました。特に、女子団体戦の決勝は個人戦で一位から三位までを独占した甲子園学院高等学校との対戦になりましたが、大方の予想では圧倒的に不利な状況であったにもかかわらず、全員が一丸となったチームワークで優勝を果たしました。試合開始前には全員でスクラムを組んで心を一つにすると共に選手全員が競技者と一体となった応援を展開しました。部員達はこの大会に備えて、連日早朝練習を続けてきましたが、その努力が報われて本当に良かったと思います。
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 私は開会式の会長挨拶で、〝剣道を通じてしっかりとした人間力を身につけて欲しい〟という話をしましたが、生徒達がこれからも精進を重ねて成長してくれることを祈っています。

2007年04月29日

昭和の日にあたって

 4月29日(日)は今年からみどりの日を改め『昭和の日』となりましたが、この制定の趣旨は〝激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす〟というものです。
この4月29日はもともと昭和の時代には天皇誕生日という祝日でした。しかし、昭和64年1月7日に昭和天皇が崩御されたことを受け、年号が平成に改められると共に、平成元年からは天皇誕生日も『みどりの日』ということになりました。かつて〝明治は遠くなりにけり〟ということが言われましたが、昭和元年(1926年)生まれの人は80歳、戦後(1945年)生まれの人も60歳を超えるようになってきました。
 昭和には初期における世界恐慌やその後の太平洋戦争での敗戦等の苦難の時期がありました。当時の状況からは現在の日本の繁栄は到底予想することはできなかったと思います。しかし、昨今これらの苦境を日本国民が総力を挙げて克服し経済発展を遂げたことや東京でオリンピックが開催されたことも知らない若者達が増えてきているようです。
 今や、高校生以下はすべて平成生まれということになりました。これからは、年々平成生まれの人が増え、昭和生まれの人が減ってきます。やがて、平成生まれの人が人口の大半を占めるようになり、〝昭和も遠くなりにけり〟と言われる時代になることでしょう。この記念日を昭和の時代の苦難と繁栄をしのび、子ども達に語り継ぐ日にしたいものです。

2007年04月28日

授業を参観する

 4月28日(土)、いつものように朝の登校指導をした後、高校1年生の数学と化学の授業を参観しました。共に今年から新しく来られた先生の授業です。本校では教員相互の授業参観や生徒による授業アンケートを通じて〝授業を磨く〟という運動を推進していますが、新学期のスタートである4月は各先生は生徒達のレベルや理解度を把握するのに苦労されているようです。特に、新任や非常勤の先生方にとっては初めて接する生徒達の様子に戸惑われることも多いようです。
 この時期には、授業を通じて感じたことや疑問に思うこと、困っていること等の情報交換が何よりも大切なのではないかと思っています。いつもは、時間的な余裕がないため、校舎内を巡回するのが精一杯ですが、本日は最初から最後まで授業を見せていただき、生徒達の理解度を確認することもできました。2時間とも生徒達は概ねしっかりと授業に集中していたようです。授業終了後は生徒達からの感想も聞き、先生にも伝えました。
 本校には専任や常勤以外に非常勤の先生にも来ていただいています。この中には、現在も他の学校で教えている人方やこれまで公立高校で教鞭をとっていた方もおられ、さまざまな授業のノウハウを持っておられます。今後ともこれらの方との活発なコミュニケーションをはかると共に、時間を見つけて授業を見に行きたいと思っています。

2007年04月27日

合同職員会議の開催

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4月27日(金)、雲雀丘学園の教職員を対象とした「合同職員会議」が開催されました。この行事は毎年、4月末に開催されていますが、校種を越えた教職員が一堂に会する唯一の場となっています。
最初に、業績表彰と20年、10年の勤続表彰があり、続いて常務理事から環境の変化へ対応するための学園としての方針が示されました。次に中・高校、小学校、雲雀丘幼稚園、中山台幼稚園の順に校園長から平成19年度の教育計画を発表しました。
 私は、あまり日常的な交流もない中で、細かい内容の説明をしても、理解してもらうのは難しいと考え、
教育計画を作成するにいたった背景と理由を中心に話しました。
計画の策定にあたっては、〝第一に、自分達のおかれている状況を正しく掴む。そのためには外部の客観的な意見を素直に聞き課題を明確にする。第二に、将来どのような学校を目指したいかというあるべき姿を描き、その上で戦略を構築する。第三は、中期的な視点に立って平成18年から平成22年までの5カ年間にわたる中期計画をつくる。〟ということを中心に取り組んできた。そして、平成18年度にはコース制の導入という高校改革に着手し、それなりの成果を得ることができた。しかし、望ましい進路の実現を図るためには、中学・高校の6年間を通じて余裕を持って計画的に指導していくことがより重要である。 従って来年度は中学校に新しいコース制を導入するということを話しました。
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会議終了後は、告.天舎において懇親の場が設けられ、校種を超えた交流の場が現出されました。
関西を代表する学園を目指すためには各校種が強くならなければなりません。
そのためには、教職員一人ひとりが学力においても人間力においても一流を目指していくことが何よりも大切であると感じました。

2007年04月26日

頭の良さ、悪さ

 新学期が始まって、間もなく一ヶ月が経過します。この間、生徒達は何回もテストを受けています。「テストはどうだった?」と聞くと、しばしば「できなかった」という答えが返ってきます。また、「頭が良いか悪いか」という質問に対して、すぐに「悪い」と答える生徒もいます。でも頭の良し悪しはどうして決まるのでしょうか。人間は140億個の脳細胞を持っており、すべての脳細胞の配線はほとんど変わらないと言われています。しかし、原動力が弱いため、折角の良い頭も立派に働かないのです。
私は以前、電気器具の製造販売の仕事に従事していましたが、どんなに良い配線をしたテレビでも原動力である電圧が低いと美しい画像や音を得ることができません。
これと同じことで、頭が悪いのではなく、原動力が弱いため脳細胞が働いていないだけなのです。この原動力を高めるためには、①よく眠ること ②身体を健康にすること ③筋肉を緊張させたり運動させること です。十分な睡眠をとることで、脳細胞が働くために必要な物質がどんどん送り込まれます。反対に眠らないと脳細胞が死滅してしまいます。眠いのを我慢して勉強しても効果は上がりません。眠い時には我慢して勉強するより、すぐに寝て朝起きて勉強するほうが、効果が上がります。また、頭がどんなに良くても身体が弱くては勉強する根気が続かず頭を十分に働かせることはできません。そして、脳に良い淡白質やビタミンの含まれる食物をしっかり摂ることも大切です。更に筋肉を使うことも頭をはっきりさせる大きな原動力になります。寝転んだり悪い姿勢では眠くなりますが、背筋をしっかり伸ばして机に向かうと頭の働きは確実に良くなります。
この三つのことを心がけるだけで、脳細胞は格段に働くようになってきます。皆さん、一度、試してみてください。

2007年04月25日

マネジメント・サイクルをまわす

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 本校においては、「入口」「出口」「校内」という三つを固めることにより、良循環型の学校経営を目指しています。入口を固めるというのは、入学者の質・量の確保であり、出口を固めるというのは、望ましい生徒の進路の実現です。また、校内を固めるというのは、カリキュラムの充実や授業の密度や時間数の増大、教職員の資質向上、教育環境の充実といったことがあげられます。これらの三つを実現することにより、シナジー(相乗)効果が発揮されより良い学校づくりが進むことになります。そのためには、それぞれが当初の計画通りに達成されているかどうかを確認し、次の施策に結びつける、つまり『P-D-C-A』というマネジメント・サイクルを円滑にまわしていくことが必要です。
 しかし、これまではどちらかというと結果報告が中心になっており、課題の掘り下げが不十分だったようです。これでは教職員が課題の共有化をはかることができず、次年度に繋げることができません。
従って、本年からは機会ある毎に、計画したことが実際にやってみてどういう結果になったのかをチェックしていくようにしました。即ち、何ができて何ができなかったのか、その理由は何か、そしてどういう課題があるのか、更に課題解決のためにはどういう手を打たなければならないのかを明確にしていこうというものです。
 本日は、教職員を対象に、約1時間にわたり、〝入口〟である平成20年度の「中学・高校の入試」と〝出口〟である「大学受験」に向けての課題と取り組みについての研修会を実施し、入試広報部と進路指導部の責任者がパワーポイントを使って、本年度の結果分析と今後の課題について説明しました。
まだまだ不十分なところが多々ありますが、これからも随時このような研修会を実施していきたいと考えています。

2007年04月24日

PTA総会・実行委員会の開催

4月24日(火)、19年度中・高等学校PTA総会が開催されました。
また、総会の前後には授業参観をしていただくことになっているため、本日も約300名の保護者がお子さん達の授業の様子を見学されました。午前10時から始まった総会は18年度の役員の紹介と感謝状の贈呈、19年度の役員の紹介に続いて、18年度の決算報告、19年度の予算案の承認についての決議がなされ、再任されたPTA会長からの挨拶がありました。
 その後、私から日頃のご支援、ご協力に対するお礼を申し上げると共に中学校、高等学校の進路状況、本年度の志願者・入学者の状況、本年度の教育活動計画について概略の説明を行ないました。そして、学校改革の2年目にあたる本年度は「高校改革の円滑なスタートを切る」「募集停止した国際科のノウハウを引き継ぐ」「中学校改革の検討に着手する」という三つの重点テーマを推進していくことを話しました。更に〝子ども達の進路については、上から物事を見るという考え方が必要である。即ちまず将来の目標を決めて、どの学部に進むのが良いかを検討する。その上で進学する大学を選ぶというステップをとって欲しい。とりあえず大学を選ぶという安易な考え方では、入学した後にこんな筈ではなかったということになりがちである。親としては、勉強しなさいと言う前に、将来の進路について相談に乗ってあげるという姿勢が大切である。〟ということを話しました。
 午後からは、PTAの実行委員会を開催し、委員の皆さんと年間の活動計画についての話し合いを行ないました。本校の基本方針として、〝学校と家庭との連携をはかる『共育』〟を掲げていますが、このためには、まず学校の状況を迅かつ的確にお知らせすることが何よりも大切です。
その上で、保護者の皆さんから忌憚のないご意見、ご要望をいただき、教育活動に反映させていきたいと思っていますので、何卒宜しくお願いします。

2007年04月23日

〝つ〟のつく教育

 教育関係の仕事に従事するようになってから5年が経過しましたが、日々子ども達と接していて潜在能力に大きな差があるようには思えません。学力の差が生じるのは、学習をはじめとする生活習慣や集中力ややる気が影響しているように思います。先生方もどうすれば子ども達の人間力や学力を高めることができるのかということを常に考えながら指導を行なっていますが、すべてが思い通りにいくとは限りません。私も就任以来、どのようにして生徒を育成していくかということが頭の中から離れません。そのため、教育関係者だけでなく、小児科医や大脳生理を研究している方々ともよく懇談するようにしていますが、しばしば参考になる意見をいただくこともあります。その一例が〝つ〟のつく教育という内容です。解り易くいえば、年齢に〝つ〟のつく年、つまり「1歳=一つ」「2歳=二つ」三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、八つ、「9歳=九つ」の教育が非常に大切であるということです。以前、PTAの役員の方からも「私の祖父は小学校の校長をしていたが、〝4年生までの教育が大切である〟と常々語っていた」という話を披露していただきましたが、これには明確な根拠があるようです。
 小学校に入学する(6歳)までの子どもの態度は、まねる→欲しがる→やりたがる→自分でやるということであり、この時期には豊かな愛情を与えるための母子のふれあいが不可欠です。そして、小学校に入学してからの2年間は、学習に親しみ楽しむということが基本になります。そのためには、習慣づけ、やる気、集中力、考える力、親子の対話が必要だということです。
この8歳までが幼児教育という位置づけになっており、9歳からは自発的な学習に入ることになります。つまり、この歳までにしっかりとした学習習慣をつけておくことが、将来の学力の伸びに繋がっていくのです。基礎が何よりも大切であるという認識に立って、子ども達の育成に取り組んでいかなければならないと思っています。

2007年04月21日

学園PTA協議会の開催

4月21日(金)午後、中・高等学校、小学校、幼稚園の各PTA会長・副会長と校園長、事務局の幹部が出席のもと、学園PTA協議会が開催されました。各メンバーの紹介の後、昨年度の会計報告、本年度の予算について承認された後、各校種より近況と本年度の取り組み計画について報告しました。
 その後、懇親の場が設けられ、参加された小学校や幼稚園の役員の方々とも色々とお話させていただきました。日常多くの中学生、高校生と接していて感じるのは家庭教育の大切さ、とりわけ幼少の頃にどのような育ち方をしてきたかによって物の考え方や行動パターンが決まってきているということです。
昔から〝三つ子の魂百まで〟と言われていますが、幼い時に身についた性質はなかなか変わらないものです。そして、その形成に大きな役割を果たしているのは母親であり、母親の感性がなければ子どもに伝えることはできないのです。本学園は第一に「人間教育」の大切さを取り上げていますが、このためには家庭と学校が一体となった『共育』が大切です。大きくなればなるほど人間の性質や性格を修正するのは難しくなってくるのは間違いありません。正直なところ、中学生、高校生では既に手遅れになっているというケースも散見されます。
 幼稚園や小学校の保護者の方の中にも、この校長通信を見ていただいている方もおられるようなので、時々中学・高校の校長から感じる幼児教育というテーマで情報をお伝えしていきたいと思いました。

2007年04月20日

自律と自立を目指して

P4200050.jpg オリエンテーション合宿2日目は、クラス別学習、進路学習、進路講演、最後に各人毎のまとめ・振り返りというほぼ当初のスケジュールに無事終了しました。
 本日は、7時30分の朝食までは「自学自習」ということになっており、自由参加になっているため、実際どれくらいの生徒が自習室にやってくるのか興味深く見守っていました。ところが、既に17名の生徒達が朝5時にクラス担任の先生を起こして、しっかりと学習した後、近くにある吊り橋まで散歩に行っているという話を聞いて驚きました。その先生も「お陰で今朝は睡眠不足です」と言いながらも目は笑っているようでした。先生は、生徒が頑張るという態度を見せてくれれば、何とかしてやろうという気持になるものです。6時過ぎには多くの生徒が参加し、それぞれ黙々と英語や数学等の学習をしている姿を見て頼もしく感じました。先生達はいつでも質問に答えることができるよう部屋の中を巡回し、丁寧に指導をしており、それなりの成果は上がったようです。
 しかし、このように自主的に行動している生徒がいる一方で、食事時間ギリギリに乱れた服装のまま食堂に駆け込んでくる生徒もいます。これらの生徒に対しては個別に身だしなみを整えさせた上で着席させるという指導も徹底して行ないました。
 同じ高校1年生でもこれだけの違いがありますが、これはまさに意識の差であると思います。意識が変わらなければ、行動は変わりませんし、行動が変わらなければ習慣は変わりません。まさに、一日一日のちょっとした積み重ねが大切であるのは言うまでもありません。
解散式でも話をしましたが、生徒達がこれから豊かな人生を送っていくためにも、〝自律〟と〝自立〟を目指して欲しいと願っています。
 今回の合宿にあたっては、志んぐ荘や旅行業者の皆様に大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。

2007年04月19日

高校1年生のオリエンテーション合宿

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4月19日(木) 高校1年生のオリエンテーション合宿を行いました。学校での出発式において私は"高校は中学と異なり義務教育ではない。人に言われてやるのではなく、「自律」と「自立」を基準として、自らやる姿勢を貫いて欲しい。"ということを話しました。
その後7台のバスに分乗して9時前に学校を出発。約2時間後、たつの市国民宿舎志んぐ荘に到着しました。そしてそのまま大会議室に全員が集合し、志んぐ荘の責任者の方から挨拶をいただいた後、私からパワーポイントを使って"社会に役立つ力"というテーマで話しをしました。
今世の中は大きく変わりつつあります。少し前は"ドッグ・イヤー"と呼ばれていましたが、最近は"マウス・イヤー"と呼ばれるようになってきています。
これからは情報化やグローバル化が進展すると共に新しい技術がぞくぞくと生まれてきます。
一方で世界人口増に伴い環境破壊や飲料・水・資源不足といった課題も山積しています。
これらの解決のためにやるべきことは数多くあります。言い換えると今後生徒たちが活躍する場はどんどん広がってくるのです。私は生徒たちに将来は"わくわくドキドキする時代になる。"ということを訴えました。
昼食後は駿台予備学校の松尾先生から「進学講演」として自分なりの目標を持つ、考えるくせをつける、表現するくせをつける、時間を有効に活用するといったことを具体的に話していただきました。
この合宿は明日まで続きますが、本日のさまざまな話を自分なりに咀嚼し、将来の進路検討に役立てて欲しいと思っています。

2007年04月18日

服育講座と検診・体力診断の実施

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 4月18日(水)、服育講座と健康診断・体力診断を実施しました。健康診断と体力診断は学年・クラス毎に担当教員を中心に厚生委員、体育委員の生徒の協力もあってスムーズに進みました。
 また、服育講座は昨年に引き続き、株式会社チクマの有吉直美さんにお越しいただき、中学1年と高校1年を対象にお話いただきました。
昨今、教育の基本である「知育」「徳育」「体育」の三本柱に続く第四の概念としての「食育」が注目されていますが、わが国において食育の大切さが叫ばれるようになったのは、食生活・食文化の崩壊が原因です。また、衣生活・衣文化についても危機的な状況になってきており、「衣」も「食」と同様、私達の生活を支える重要な用件であるという思いから生まれたのが、『衣服を通じて心を育む服育』です。
 第一印象は会って6~7秒で決まると言われています。そして、その印象を左右するのは、顔・表情・しぐさ・言葉遣い・服装です。人を外見で判断してはいけないと思いますが、一般的に外見で人を判断しているというのも事実です。だから、時・場所・場合(ТPО)にあった服装をすることが大切なのです。 義務の時間、フォーマルな時間をOnTime、自分の自由に過ごせる時間を0ffTimeというように区分すると生徒達にとってのOnTimeは学校にいる時になります。その制服を美しく着こなすポイントは、まず初対面の時に目がいく顔の近くの襟元に気をつける、つまり、襟元を締める、ネクタイやリボンをきっちり結ぶということです。また、上着の下からシャツやカーディガンが見えないようにする。男子は上着の袖口から少しシャツが見えたほうが良い。足をきれいに見せるには女子のスカート丈は膝が隠れるくらいが良い等、すぐに役立つ話をしていただきました。
セミナーの最後に「非言語コミュニケーションとしての衣服」という言葉を教えていただきました。これは第一印象を良くするために余計なことをしゃべらないで黙っておくという手段はあるが、服は黙ってくれない、つまり服が第一印象を決めるということです。
 本校は人間教育の充実を教育方針の第一に掲げていますが、このベースとなるのは爽やかな挨拶ときっちりした服装、ルール・マナーの遵守です。これを機会に制服をより一層美しく着こなすようにして欲しいと思っています。

2007年04月17日

外部の意見を取り入れる

 早いもので4月も半ばを迎えました。年度のスタート間もないこの時期は、生徒が新しい学校生活に定着できているかどうかをしっかりと確認しておくことが何よりも大切です。特に、本年からは高校を中心とした改革を行ったこともあり、各クラス担任をはじめ、全教員が生徒達のあらゆる言動に対しても細心の注意を払うようにしています。そして、気になることがあればお互いに連絡しあうように心がけていますが、お陰様で今のところ大きな問題もなく順調に推移しているようです。
 私自身もこの2ヶ月間は中学・高校の入試、高校の卒業式、教育・人事計画の策定、ニュージーランドへの出張、中学の卒業式、中学・高校の入学式等慌ただしい日々が続いていましたが、やっと一段落し、多少時間がとれる状況になってきました。そこで、今週から日頃お世話になっている塾を中心に訪問させていただき、本年度の入試に対するお礼と今後の学校改革についての忌憚のないご意見をお伺いすることにしました。
 昨今、わが国のいたるところで教育をめぐるさまざまな課題が取り上げられるようになってきました。また、本校を取り巻く環境も大きく変わろうとしています。これらの変化に迅速かつ柔軟に対応し、教育の効果を高めていくためには思い切った改革が不可欠です。また、この改革は単発ではなく連続していくことが何よりも大切であり、立ち止まることは即、遅れに繋がることになります。
 現在、本校においては平成18年度をスタートとし、平成22年にいたる『中期5カ年計画』を作成して学校改革に取り組んでいます。この2年目にあたる本年度(平成19年)のテーマは「高校改革のスタート」、「国際科ノウハウの引き継ぎ」、「中学改革の検討着手」の3つです。
 本日も訪問先で貴重なご意見をいただきましたが、これからも多くの外部の皆さんからの意見を取り入れて、より良い教育活動を目指して学校改革を進めていきたいと思っています。

2007年04月16日

人間教育の充実をはかる

変換 ~ P4160022.jpg 変換 ~ P4160023.jpg 4月16日(月)、生徒達は新しい学校生活にも慣れ、次第に自分なりのペースがつかめてきたようです。本校では、教員が毎朝、阪急電車の改札口と学園内の通学路に立って、主に挨拶と服装を中心とした登校指導を行なっています。私も朝の校務がない日には時間の許す限り、先生達と一緒に生徒達に声をかけるようにしています。今日は小雨がぱらつく生憎の天候でしたが、ほとんどの生徒は大きな服装の乱れもなく、「おはようございます。」と元気で爽やかな挨拶が返ってきました。しかし、一部の生徒に関しては、これらのことが十分できていないという状況も否定できませんし、残念なことに、毎日同じ生徒に対して、同じ指導を繰り返しているケースも見受けられます。
 本校では、「人間教育」の充実を教育方針の第一にあげていますが、このベースになるのは爽やかな挨拶、キッチリとした服装、ルール・マナーの遵守です。また、私の経験からしても、これらの基本をしっかりとやるということと学力とは密接な関係があり、凡事が徹底できていない生徒で学力が伸びていくケースはあまりないように感じます。むしろ、学力というものは単なる知識ではなく、社会で役立つ総合的な力というようにとらまえた方が良いのかも知れません。学力のベースは人間力であり、これを鍛えることが学力の向上に繋がると言えます。
 先生方には先日の職員会議でも本年度の教育方針の説明の中で、人間教育の充実を訴えると共に繰り返しホームルームや授業時に、挨拶、服装、ベル着等の徹底をお願いしています。
 本日は午前中、新任の先生と非常勤の先生の授業を参観させていただきましたが、概ね節度ある授業が行なわれていました。短期間にすべての授業を見ることはできませんが、これからも極力教室に足を運ぶようにしていきたいと思っています。

2007年04月14日

小学校の入学式・幼稚園の入園式に参列して

s-P4100141.jpg 今週は、雲雀丘学園のすべての学校・園で新入生・園児を迎える行事が行なわれました。
4月10日(火)には 雲雀丘学園小学校の入学式、11日(水)には 中山台幼稚園、12日(水)には雲雀丘幼稚園の入園式が行なわれ、それぞれ来賓として出席しました。
本学園には雲雀丘・中山台の二つの幼稚園、雲雀丘小学校、中学・高等学校があり、一月に一度は事務局のトップと各校園の校園長による重要事項の検討や情報交換の場を持っていますが、通常お互いの現場に行くことはほとんどありませんので、このような行事に参加するのは現場の実態を知るという意味でも大切です。
 小学校の入学式では全生徒が大きな声で君が代を高らかに歌いあげた後、新入生がミッキーマウスのテーマソングでステージの上にあがり、担任の先生の点呼に一人一人が手をあげて元気よく返事をしました。上級生の歌あり、歓迎の言葉ありで実に暖かい雰囲気の中での入学式でした。
中山台幼稚園の入園式では、中学・高校の入学式のように厳粛というイメージとはほど遠い状況で、泣き出したりお母さんの姿を探して立ちあがったり、会場内を歩き回ったりする子どもが続出し、先生方はひとりひとりの対応に追われていました。また、入園当初は毎日の送迎のバスに乗せたり、お昼ご飯を食べさせることが重要な仕事のひとつになっているようです。雲雀丘幼稚園でも、ほぼ同様の光景が繰り広げられ、我々の中学・高校とは違った意味でご苦労があるように感じました。この子ども達が幼稚園での生活を終えて小学校に、更に6年間の小学校の生活を終えて、中学校に入学してきます。
先日、本校において中学・高校の入学式を終えたばかりですが、10年間での人間の成長はすごいと思う反面、この間の教育の大切さを再認識した次第です。
 よく〝右脳の発達はほぼ満9歳まで〟と言われますが、この期間が人間の心の発達にとっては極めて重要です。学園の方針として、人間教育の充実を取り上げていますが、このベースは幼稚園から小学校時代に形成されるということになります。
 今後学園としても、幼稚園、小学校、中学・高校の連携をはかり、一貫した人間教育を進めていきたいと思っています。

2007年04月13日

中学1年自然学舎に出発

変換 ~ 自然学舎 001.jpg 変換 ~ 自然学舎 004.jpg 4月13日(金)、中学1年生が自然学舎に出発しました。
雲雀丘学園中学校では、平成6年度から各学年に宿泊行事を設定していますが、これらの行事の目的は人生のうちで最も多感な中学生時代に寝食を共にし、さまざまな経験をすることによって集団としての生活意欲を高めていこうとするものです。
 中学1年生の「自然学舎」は、本校に入学して間もない生徒に対するオリエンテーションと仲間づくりをはかることにより、これから始まる中学校生活の基本的な習慣を身につけ、規律ある学校生活を送るための基礎を築いていこうとするものです。
 出発にあたって、私は『人』という字を書いた紙を示し、「人という字は〝人間がお互いに支え合っている姿〟を意味している。入学式で話したように、相手の立場に立って考え行動することが大切である。この自然学舎では他の人に対する思いやりの気持を持って行動して欲しい。また、他の人の素晴らしい面を見て、是非自分の中に取り入れ、より良い習慣づくりを目指して欲しい。」ということを話しました。
期間は15日(日)までですが、早春の自然溢れる鉢伏高原で、生徒達が伸びやかに自己を解放し、新しい集団生活をスタートさせてくれることを願っています。

 なお、現地での活動については、随時このホームページでお知らせする予定です。

2007年04月12日

高校1年オリエンテーション

P4120003.jpg 本年度は、4月12日(木)と明日の2日間、高校1年生を対象とし午前中は『特別授業』、午後からは教務部、図書館、生徒指導部、保健室の責任者からそれぞれ留意すべき点について説明する『オリエンテーション』を行なうことになっています。
 本日、私は『オリエンテーション』の席上で、冒頭次のような話をしました。
 ①人生は一回限りで後戻りができない。〝人生一回、生命(いのち)一個〟ということを胸に刻んでお  いて欲しい。
 ②小木貞孝(こぎさだたか・ ペンネーム 加賀乙彦)氏の死刑囚と無期囚の心の葛藤を描いた『宣告』 という作品に触れ、無目的、無感動の人生ではなく、自らの目標を持ち感動溢れる人生を送って欲し  い。
 ③充実した人生を送るためには、過去のことを引きずらず、今の現実を素直に受け入れることが大切で ある。社会で活躍している人は多くの失敗をしてきている。失敗を恐れず、前向きにチャレンジして欲し い。
 ④イソップ物語の『親子の旅人とロバ』の話を取り上げ、他人の意見に惑わされることなく自分なりのし っかりとした考えを持って行動して欲しい。そのためには、「どうしましょう」と聞くのではなく、「こうしたい が、どうでしょうか」という姿勢をとることが大切である。
 ⑤一人の人間の力にはどうしても限界があり、人は多くの人と出会って多くのことを学んでいく。是非、 人との出会いを大切にし、明るく元気で充実した学校生活を送って欲しい。
 
 高校生活もまだ実質的には3日目ですが、緊張のため多少疲れも出てくると思います。
新入生の皆さん、何よりもスタートが大切ですので、是非頑張ってください。
 

2007年04月11日

実力考査の実施

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 本校では、教員が独自に作成した実力考査と全国での位置づけや他校との比較を行なうための業者テストを併用し、この結果を生徒の指導育成に反映させています。
今日(4月11日)は、新学期になって二日目ですが、中学1年~高校2年の5学年で実力考査を実施しました。
 中学1年は、国語と数学がベネッセの学力推移調査、英語は同じくベネッセのGlobal Test of English Communication for STUDENTS Junior を実施しました。特に後者については、初めて本格的な英語の問題に触れる生徒も多いため多少懸念されるところもありましたが、積極的に取り組む姿を見て頼もしく感じました。
中学2年と中学3年は、英語・数学・国語のベネッセ学力推移調査と社会・理科の本校教員が作成した実力考査を実施しました。
 ベネッセ学力推移調査は、2年前にはじめて導入し、毎年継続して実施してきた結果各学年の学力の変化が把握できるようになってきました。
 高校1年と2年は、ベネッセスタディーサポートを実施し、英語・国語・数学の3科目のテストと学習状況リサーチを行ないました。
 いずれの学年も、新学年のはじめに、生徒自身と教師の双方が今の学力の状況を確認し、それを踏まえて今後の学習を行なおうという意図で実施したものです。今回の実力考査の結果を各学年、各教科で的確に分析し、授業に反映させる。更に、高校については進路希望調査とあわせて、きめ細かい進路指導を行なっていきたいと考えています。
 なお、高校3年は本日から授業に入り、新しい先生方との顔合わせも終わりました。
いよいよ心を新たに大学受験に向けて力強くスタートして欲しいと思っています。

2007年04月10日

対面式・離任式・着任式・始業式

変換 ~ P4100011.jpg 変換 ~ P4100013.jpg 4月10日(火)、校庭の東側に高校2年・3年が、西側に中学2年・3年が集合整列する間に、中学1年生166名と高校1年生277名が大きな拍手に迎えられて入場し、対面式を行ないました。
その後の離任式・着任式では、3月末で退職された先生と4月から新たに来られた先生の紹介を行ない、それぞれからご挨拶いただきました。本年度、専任・常勤の先生は69名、この他に非常勤の先生や事務職員を加えると全部で105名が中高あわせて1231名の生徒達を指導することになります。
 続いて行なわれた始業式で、私は人の話を集中して聴くことの大切さを訴えた後、先日の中学校の卒業式で話した木村和夫さんという方の「習慣づくり」という詩を紹介しました。
毎日毎日が習慣づくり
勉強をサボるという習慣    勉強を真剣にやるという習慣
本を読まないという習慣    本を読むという習慣
字を乱雑に書くという習慣   字を丁寧に書くという習慣
小さな声でぼそぼそという習慣 はっきりした声でしっかり言う習慣
毎日毎日が習慣づくり
挨拶をしないという習慣    挨拶をするという習慣
他の人の言葉に耳を傾けないという習慣 耳を傾けるという習慣
人の悪いところを見つけようとする習慣
人の良いところを見つけようとする習慣
自分のことを優先しようとする習慣
他の人のことを優先しようとする習慣
何気ない一回一回のこと    何気ない一日一日の積み重ね、
その中で、今のあなたは作られてきたし、
これからも作られていくのです。
どんな習慣を自分のものにしていくか
何気ない一回一回のこと    何気ない一日一日の積み重ね、
その中にこそ、あなたがいるのです
毎日、少しずつの積み重ねであっても長い間には大きな差になっていきます。どうか良い習慣をつくりあげ、人間的に成長していって欲しいと思っています。

2007年04月09日

ロータリークラブでの講演

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4月9日(月)、入学式の代休ということもあり、何とか時間の都合がついたため、大和郡山ロータリークラブからの依頼を受け、お話しをしました。
大和郡山は太閤豊臣秀吉の弟である豊臣秀長の居城があったところで、金魚の養殖でも知られています。また、この地には松下電器の事業所がありますが、私が以前勤務していたこともあり、顔見知りの方も数多くおられます。大和郡山ロータリーのメンバーは約50名ですが、現会長は大本山松尾寺の副住職である松岡秀晋氏であり、私の高校の1年後輩にあたります。
今回は、『民間校長奮闘記』というテーマで、これまで4年間における府立高校で経験を中心に、学校の風土、教職員の意識、学校と社会とのギャツプ、校長の権限、最近の生徒の特質、学校と家庭との連携等についてお話ししました。メンバーには会社の経営者をはじめ、寺院関係者、地区の教育関係に携わっておられる方等もおられ、熱心にお聞きいただいたように感じました。
 昨今、いたるところで教育問題が取り上げられるようになってきましたが、教育に関してはそれぞれの人が自分なりの意見を持ち提言されるケースが多いようです。しかし、中には教育界の実態を詳しく知らないまま、現場と遊離した意見が出されていることも多いように感じます。教育改革のためには、何と言っても現場に立脚した議論と実践が必要です。
これからも機会があれば「現場」「現物」「現実」をしっかりと伝えていきたいと思っています。

2007年04月08日

入学式を終えて

hmon.jpgzentai.jpg 4月8日(日)、爽やかな青空の下で桜の花が咲き誇る中、中学校、午後1時半から高等学校の入学式を行ないました。
午前9時半から始まった中学校への入学式には166名の新入生と保護者の皆さんを合わせて、
約500名の皆さんに出席いただき、式辞の中で次の三つのことを話しました。
①阪神タイガースで1049試合連続全イニング出場の世界記録を更新中の金本選手のことを取り上げ、『丈夫な身体をつくること』が何よりも大切である。そのためには、規則正しい食事、
十分な睡眠、適度な運動という基本をしっかり身につけ、是非無遅刻、無欠席、無早退を目指して欲しい。
②人間は決して1人で生きているのではなく助け合って生きている。『有り難うという感謝の気持ちを持ち、常に他の人の立場に立って考え、行動して欲しい。
③『一日の始まりと終わりを大切にして欲しい』。そのためには「おはようございます」という元気な挨拶と夜寝る前に自分で翌日の準備を心がけることが大切である。
  午後1時半から始まった高等学校の入学式には277名の新入生と保護者の皆さん合わせて、
約600名が出席され、同じく次のような話をしました。
①本学園は間もなく創立六十周年を迎える伝統ある学園であり、現在社会の各分野で先輩が活躍している。ひとりひとりが雲雀丘学園を代表しているという気持ちで取り組んで欲しい。
②これから世の中は大きく変わり、皆さんが活躍していく場はどんどん広がってくる。
この入学を機に自分の将来に対する大きな夢、しっかりとした目標を持って欲しい。
③当たり前のこと、簡単なことをしっかりやる人間になって欲しい。
また、それぞれの式の後、『社会で役立つ力を育てる』というテーマで、保護者に対するオリエンテーションを行ないました。
すべての生徒が、力強く学校生活をスタートしてくれることを期待しています。

2007年04月07日

入学式を明日に控えて

4月7日(土)、9時から専任と常勤講師の先生が一同に会し、新学期にあたっての打ち合わせとなる職員会議を開催しました。これらの先生のほかに、非常勤講師や事務職員を含めると実に100名を超える人が、教育活動を推進することになります。新たに学校に来られた先生についても校内の役割や授業の時間割が決まり、生徒達の受け入れ準備は整いました。
中学・高校時代というのは、人生の中で最も多感な年頃であり、人間の基礎を固める時期でもあります。言い換えると、〝どのような学校生活を送るかでその人の将来が決まる〟と言っても良いのではないかと思います。
このように考えると、私達教職という立場にある者は、〝生徒一人ひとりの人生を預かっている〟という思いで指導していかなければなりません。
明日(4月8日)は、午前中に中学校、午後からは高等学校の入学式が行なわれます。今、新入生の皆さんは新しい学校生活に対する期待に大きく胸を膨らませていることでしょう。
生徒達が学校生活を終えて卒業する時に、「雲雀丘学園に来て良かった。学校生活が充実していて多くの感動を得られ、大きく成長した。」と言えるようにしていきたいと思っています。

2007年04月06日

チャレンジする気持

昨今の風潮として、チャレンジするということが少なくなってきています。
何か新しいことをやろうとすると、すぐにできない理由や難しいということが出てきて、なかなかスタートできないことが散見されます。
この根底にあるのは、物質的に豊かになり、ハングリー精神が薄れてきているということではないかと思います。そんなに無理をしなくても何とか生活していけるという気持が、安易な道を選ばせているのです。
しかし、この行動パターンを繰り返していては、大きなチャレンジをしないまま人生が終わってしまいます。
  本学園の初代理事長である鳥井信治郎氏の口癖は〝やってみなはれ。やらなわかりまへんで〟というものでした。「何でもやってみなければ、できるかどうかはわからない、まず行動せよ。」 ということです。
  また、松下幸之助氏は絶えず新しいことに挑戦し続け、たとえうまくいかないことがあっても、「僕には失敗がない。何故なら成功するまでやり続けるからだ。」と言っていました。そして、何度も常識を覆すような目標を掲げ、見事にこれを達成し世間を驚かせたのです。
当然のことながら、チャレンジしなければ失敗も成功もありません。〝失敗は成功の母〟という言葉がありますが、この言葉には、大いにチャレンジせよという意味が込められていると思います。
いよいよ新しい学期が始まりますが、すべての人が大いにチャレンジ精神を発揮し、前向きに行動していきたいものです。

2007年04月05日

青年会議所の活動

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  先日、社団法人日本青年会議所大阪ブロック協議会のメンバーの方が来校され、意見交換させていただきました。
日本青年会議所のルーツは戦後間もない1949年に結成された東京青年会議所ですが、これが日本全国に波及していきました。現在は、北は稚内から南は八重山まで、日本全国各地714ヶ所にあり、『奉仕』『修練』『友情』の信条のもと、地域との協働により「よりよい社会づくり」を目指して活動されており、加入資格は満20歳から満40歳となっています。
このうち、大阪ブロック協議会では、本年度の活動指針として「教育問題」と「地方分権社会」という二つのテーマを掲げており、今回お越しになったのは≪子ども達の明るく夢ある将来のために≫というスローガンのもと教育問題を担当されている方々です。約二時間近い話し合いの中で、〝まさしく子を持つ親世代である自分達が率先して現代の社会問題を徹底的に分析し、より良き提言を行なっていく。そのためには、一般論ではなく、まず自分達自身の問題として捉えることにより、自らの姿勢や行動を変えていきたい〟という熱い思いがひしひしと伝わってきました。
『着眼大局、着手小局』という言葉がありますが、単なる総論的な提言ということだけではなく、是非メンバー一人ひとりの行動に繋げていって欲しいものです。まず自分達のできる身近なことから実践していくことが何よりも大切であると思います。
7月に会員の方を対象とした講演の依頼がありましたので快く引き受けることにしました。このような個々の取り組みが大きなうねりになっていくことを期待しています。

2007年04月04日

ちょっとした心遣い

 「先生、今日はお疲れになったでしょう。雲雀丘学園の印象はいかがでしたか。」という言葉をかけたところ、新しく来られた先生から、「本当に今日は感激しました。このような素晴らしい経験は、長い教員生活の中でも初めてです。」
という答えが返ってきました。その内容は、〝新任式に出席するために初めて学校に来たものの場所がわからないため、靴をスリッパに履き替え、靴箱の中に入れて事務室で確認した後、再び外に出ようとすると靴がなくなっているのに気づき一瞬戸惑ったが、すぐ横にいた生徒が靴箱から靴を取り出して揃えていてくれたということが判り、驚くと同時に大変感激した。このことで、不安が一挙に吹き飛び、このような生徒のいる素晴らしい学校に来ることができて良かった。雲雀丘学園のことがいっぺんに好きになりました。〟というものです。
 この生徒は、そんなに深く考えず何気ない気持で靴を揃えてあげたのだと思います。本校は、人間教育の充実を教育方針のトップに掲げていますが、この話をお聞きして嬉しく思いました。最近は、自分のことしか考えずに行動する傾向が多いように感じますが、相手のことを考えて行動すれば世の中はもっと明るくなるのではないでしょうか。自分がされたら嫌なことは他人にしない。自分がして欲しいと思うことを他人にしてあげるということが大切であると感じました。

2007年04月03日

校長通信の掲載

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(学園歌の碑)
昨年の四月からこの校長通信を書き始めて、一年が経過しました。
当初は長期にわたってホームページが更新されておらず、折角特色ある教育活動を行なっていても、ほとんど学校の状況が公開されていませんでした。直ちに全面改訂を行なうことにしましたが、それまでの間のつなぎとして学校の状況を定期的に伝えるという考えで「校長通信」を書くことにしました。
そのうち、各学年や分掌、クラブ等の情報を掲載する体制が整ったため、一週間に一度のペースに切り替えることも検討しましたが、多くの方からのご意見もあり、学校以外の内容も含めて今日まで継続してきました。数えてみると三月末までの一年間で260回の掲載になっています。
先日、放送部に所属している女子生徒が「校長通信」についてのインタビューにやってきました。彼女はいつも見てくれているようで、「いつ書いているのか」「記事のネタはどうやって見つけ出すのか」「どれだけの時間がかかっているのか」といった質問が投げかけられました。
実は、最初の間は通勤電車の中で書いていたのですが、隣の方から覗き込まれるようなケースが多かったため、最近では自宅で書くようにしています。内容的に確認しなければならない場合には時間がかかりますが、休日や暇を見つけて情報を収集し、日記を書くような感覚で気軽に掲載しています。
これからもできる限り続けていく予定ですので、またご意見をお寄せください。

2007年04月02日

新たなメンバーを迎えて

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4月2日(月)、本年度新たにお迎えした7名の先生を対象にしたオリエンテーションと新任式を行ないました。
本学園では、例年新しく赴任いただく先生に対して、辞令手交の後、事務局から創立の精神をはじめとする基本の考え方や学園の概要、勤務等のジム手続きについての説明を行なっています。
 午後1時からの新任式では、最初に各先生から自己紹介をいただき、続いて常務理事から学園の歩み、本校を取り巻く環境、本学園の目指す姿、先生方に期待すること等の内容の祝辞がありました。その後各校種の代表者から話をしました。私は「この学園で勤務していただくことになったのも何かの縁であり、この縁を大切にして欲しい。本学園は人間教育の充実と学力の向上を両立させた関西を代表する素晴らしい学園を目指しているが、そのためには、まず教職員が関西を代表する一流の先生にならなければならない。子ども達は当然のことながら、先生の後姿を見ているので、日本の将来は明るいという姿勢を貫いて欲しい。現在、本学園を取り巻く環境は大きく変化しているが、変化はチャンスであると同時にピンチでもある。失敗を恐れず、大いにチャレンジ精神を発揮して欲しい。」ということをお願いしました。
その後、告天舎においてささやかな懇親の場を持ちましたが、先生方は一日の緊張感から開放されほっとした様子で、互いに談笑されていました。和やかな雰囲気の中で焼く二時間にわたる懇親会は終了しましたが、本学園の暖かさが伝わったのではないかと感じました。
今回、中学・高校には数学と英語を担当される4名の方に来ていただくことになっていますが、全員がこれまで色々な公立高校に勤務されており、生徒指導の実績のある方ばかりです。さまざまな面で新風を吹き込んでいただけるものと期待しています。

2007年04月01日

新年度を迎えて

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 今日から平成19年度が始まりました。社会に出る、転勤して新職場に赴く、大学や高校、中学校に進学する等環境が大きく変わる人は当然のこと、多くの人がそれぞれの決意を胸に秘めて新年度を迎えられたと思います。
本日は、この四月から雲雀丘学園高等学校に入学する予定の生徒達が、制服等の受け取りのために学校に来てくれました。
入学にあたって是非お願いしたいのは、過去を引きずらないということです。すんだことはいくら悩んでもどうにもなりません。常に前向きにプラス思考で行動するということが何よりも大切です。
「意識が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば人生が変わる。」という言葉がありますが、入学を機に是非気持を切り替えてください。
現在教職員も本年度からの新たな教育活動を展開していくため、その準備のためのさまざまなつめを行ない、皆さんの入学をお待ちしています。
8日の入学式には、新しい制服に身を包んで、新たな気持で入学してくれることを心より願っています。