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常務理事便り
2021年10月13日
「なるか 蛍復活の夢」
~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
現在雲雀丘学園中高等学校の生物教室では42匹の蛍の幼虫が大切に育てられています。
この幼虫は3匹のゲンジボタルのメスから生まれた168匹の幼虫(1~2齢)が2ヶ月間で数回の脱皮をへて5~6齢の幼虫に成長したものです。この間の生存率は25%(42/168)。自然界では0.5%と言われていますので非常に高い数値と言えます。
幼虫はあと1~2回の脱皮をすれば終齢幼虫となり春にサナギになるのを待つばかりと言えます
さらにサナギが蛍となって来年夏に飛ぶまでにはまだまだ道のりは長く、険しいとは言えますが、一方では希望も見えてきたことも事実、長期にわたる関係者の皆様方の執念の成果と言えます。
幼虫(1~2齢)1~2mm 顕微鏡で撮影 幼虫(5~6齢) ホタルの幼虫が食べたカワニナ(巻貝)
数年前までは「ひばりの滝」付近でたくさんの蛍が飛んでいたと聞きます。それを何とか復活させたい、それも雲雀丘学園の手で。こんな気持ちから地元の方の協力も得ながらこの計画はスタートしました。
雲雀丘の地で育てられ雲雀丘の名を冠する雲雀丘学園、蛍復活への挑戦は地元への貢献の意味合いもあります。生徒には「やってみなはれ精神」を学園自らが実証する、これがこの計画の目的なのです
脱皮直後の白い幼虫(左)と 土に潜ろうとするホタルの幼虫
脱皮前後の褐色幼虫(右)
(2021.10.13)