学園ブログ

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常務理事便り

2022年07月05日

Vol 13 7月2・3日 学生剣道日本一を決める大会で

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 7/2日・3日、学生剣道日本一を決める選手権大会が日本武道館で開催されました。私は運営のお手伝いをしてきました。白熱した試合が多く、男女とも素晴らしい選手が優勝を飾りました。入賞された選手の皆さん、おめでとうございます。

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 今回、そうした大会、試合を観覧し、ある思いに駆られました。

勝負ですので勝たねばなりません。しかし、会場でたくさんの剣道関係者の話を聞くと勝ち方にも賞賛される勝ち方とあまり評価されない勝ち方がある、ように感じました。

大会には全国のトップ選手が出てきていますから平生の努力、鍛錬は甲乙つけがたいものがあると思います。そのうえでどうして上記のような評価の違いが生まれるのでしょうか。

ポイントは如何に身を捨てて思い切った技を出しているか、ということにかかっているようです。積極的に技を出すということは即ち、虚になる場面も多くなるということと同義です。打ち掛かろうとするその瞬間をとらえられるとどうしようもないからです。剣道では「先を取る」と言って、守るのではなく積極的に攻めて打ち切ることが最も尊いとされています。守って、守って最後に勝つのではなく、リスクを覚悟し積極的に攻めて一本を取ることが評価されているのです。かすめ取るのではなく、王者の様に堂々と勝つ、ということかもしれません。勝ち方に勝ち負けありです。

 このことはすべての分野で言えるのではないでしょうか。リスクがあるからこそ、挑戦する価値がある、何もせずに安穏と様子を見るだけで失敗しないより、リスクを取って挑戦し、失敗したほうがむしろ価値がある、なぜならその失敗は必ずや次なる成功への一里塚になるからです。また、その失敗を超えていこうとすることで自らの人間的な成長にもつながるからです。

 学業でもスポーツでも失敗や挫折を恐れずに「先を取って」攻めることの価値をしっかりと子どもたちに教えていくことが重要だと感じた2日間でした。