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常務理事便り
2022年12月22日
Vol 36 ひばり産の美味 二つ
~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~
地場産業の育成やSDGsの観点から、地産地消を標榜する取り組みをよく耳にします。
実は本学園でも手作り、無添加、無農薬の自然に優しい食材が二つ生まれました。
写真にあるひばり米、これは小学生が田起こし、代掻き、田植え、稲刈り、脱穀まで、先生や保護者のお力も借りながら作り上げたお米です。
昨年は収穫間際に雀の連日の攻撃でほとんどすべての稲穂がやられてしまい、出来高はわずか2.5kgでした。144人の児童がコブクロに何とか分けられるくらいの量しか穫れませんでした。ことしも、雑草に茂られて、稲の育成が遅れたり、カメムシの大発生で稲穂の実が食べられたりで想定の20kgには遠く及びませんでしたが、8kg近くの収穫があり、三年生の授業で玄米ご飯を作ってくれたのです。それをみんなで食したのですが、そのおすそわけを写真の様にいただきました。なんとおいしい玄米!思いの詰まったお米はどんな状態でも美味です。子どもたちはどのように感じたのでしょうか?
無農薬、有機肥料のみで育てた
ひばりの里産のお米
完全手作り、無添加の「みそらひばり」
もう一つはお味噌です。兵庫県龍野にある小規模な糀店、井戸糀店の手作りの糀を使い造られています。糀や味噌の原料は、同じ町にある上田農園のヒノヒカリと大豆、赤穂の塩を使用していてどれも地元産です。これは高1・高2生を対象にした探求ゼミの講座の中で地産地消を学んだり、日本本来の伝統食品を学ぶ中で生徒たちが造ってくれました。実に風味豊かな、文字通り手作りの素朴な味わいのお味噌です。これがまた美味なのです。このお味噌を200gのパックにして160個を造り、「みそらひばり」と銘打って販売しました。人気商品であっという間に売り切れたとのことでした。また、このゼミでは味噌造りにとどまらず、みそを使った新商品作りにもチャレンジし、ご協力いただいた阪急百貨店の食品売り場のご担当者の方からプロのコメントもいただくなど学びを深めました。
年の瀬も迫ってきましたが、この二つのひばり産の食材は本学園が子どもたちに託する思いも詰まっています。今年、一番の美味の二品でした。