学園ブログ

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常務理事便り

2023年10月11日

Vol 30 「親孝行の日」前後の感動と感激

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 9月末、三田市に所用で向かいました。途中、三田市志手原付近の田舎道にある横断歩道の前に、お母さんと子どもたちが立っていました。お母さんがお子様の見送りに横断歩道まで一緒に来られたようです。

 私は交通法規に従って車を止め、お二人の子どもたちが道路を渡るのを待ちました。するとお母さん、子どもたち(4・5年生らしき男子と1・2年生らしき女子の兄妹と推察しました)も軽く頭を下げてお礼の会釈をしてくれました。兄妹が渡るのを確認して、発進しようとしたそのとき、驚くことに出くわしました。その兄妹が踵を返してこちらを向き、また深く一礼をしてから学校に向かって歩み始めたのでした。もちろん私も返礼しましたが、意表を突かれた気持ちの良い所作でした。横断歩道の前に立てばドライバーが車を止めるのは当たり前、理屈で言えばお礼を示す必要はありません。はじめの会釈だけでも十分です。しかし、二人の子どもは振り返ってまでお礼のあいさつを示しました。自分と関係するすべての人に感謝の気持ちを持つという素晴らしい教育をなさっているご家庭であり、学校だなぁ、と感心し、感激いたしました。

 本校でも10/1親孝行の日に様々な取り組みがなされ、親孝行の大切さ、人への感謝の大切さを学んだばかりです。親だけではなく、取り巻くすべての方々への感謝をいつも持ち続けることのできる子どもたちになってほしいと思っています。

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 そんな矢先、本校でも同じようなことが起こりました。10月4日、5年生は家庭科の授業をアウトリーチで甲南女子大学の先生、学生、大阪ガスネットワークの皆さんにお世話になり、和食料理の実習をしました。午前中、時間が押してしまい、後片付けは先生の承認の下、先生方にお任せして授業を終えたとのことでした。しかし、その組の何人かは昼休みを終えると、アウトリーチしていただいた先生や学生さんの部屋を訪れ、今からでもお手伝いできることはないですか、と申し出たとのことです。後片付けの手伝いができなかったことを申し訳なく思い、昼休みに児童自ら申し出てくれたことに甲南女子大の先生は大変感激して、こんなことは過去経験したことがなかった、素晴らしい教育を実践されていますね、とお褒めの言葉をいただきました。三田の出来事が頭にあった私は大変うれしく、子どもたちを誇らしく思いました。さらに家庭科の先生に聞くと児童たちの発案で、和食づくりに関して様々な準備をしてくださった甲南女子大の皆さんや大阪ガスネットワークの皆さんにクラス全体でお礼をしたとのことでした。

 親孝行は親への感謝だけにあらず、自分たちを取り巻くすべての人々への感謝、我々を育ててくれた社会や自然への感謝にまで昇華して初めて、初代理事長、鳥井先生が言わんとした真意に繋がっていくのではないでしょうか。創立の精神はまだまだ、浸透させていかねばなりません。