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常務理事便り
2024年03月01日
Vol 48 66回高等学校卒業式
269隻の様々な船が未来に向けて、出帆しました。荒天は必ずありますが、それぞれの目的地にやがては到着することを心から祈っています。
当日の祝辞の骨子を掲載します。
鳥井信治郎初代理事長 最晩年の随想 「道しるべ」 より
「若い人たちには夢がある。私も亦、夢を見てきた一人である。しかし私は夢を夢で終わらせずに、それを実現してきた。いな精魂こめてその実現に努力してきた。その実現の道を、あやまらなかった。」
そして今のサントリーの礎を築かれました。つまり、夢は成功の種になりました。
AIはすでに人間の知識を超えているかもしれませんが、当面AIではできないといわれていることは何かというと夢想すること、夢を抱くことだといわれています。夢を抱くことは人間にしかできないことです。
AIは膨大なデーターから導き出される最善解を出してはくれますが、無から有を生み出す思考法はもっていません。夢はまさにそのようなものです。また、何度失敗しても夢に向かって突き進んでゆく情念といったものはAIにはないですね。思いを抱き、何とかそれを達成していこうという情念です。皆さんにはきっとそれがある、あるいは今は見えないかもしれないけれど、きっと心のどこかに隠れていると思います。
夢をまだ持てていない人もいると思います。多くの人はとりあえず大学へ行くという目標で今まで歩んでこられたのではないでしょうか?私も全くそのような受験生でした。
しかし、これからは、自らの力で人生を豊かにするステージに入っていきます。是非、夢探しをしてもらいたいと思います。言い換えると「好きなこと探し」、「したいこと探し」と言ってもよいと思います。その先に大きな夢が見えてくるはずです。
世の中には目の前の事象や結果を捉えて「勝ち組、負け組」など区分けして論ずる人も多くいますが、人生には勝ちもなければ、負けもない、と思います。あるのは自分の人生をしっかり生きたか、全うできたか、初代理事長の言葉を借りれば、「道をあやまらなかった」か、だけです。
幸いにもやりたいこと、好きなこと、夢を見つけた時からは、その実現に向けて精魂込めて努力を続けてください。きっとうまくいくし、仮にうまくいかなくても一所懸命やることであなたの命は輝き、周りの人にも良い影響を与えることは間違いありません。それが勝ち負けのない、素晴らしい人生ではないかと思います。
目の前に広がる大海に向けて、元気よく夢探しの旅に出帆してください。
少し疲れた時には中高のスローガンにもあるように「母校は母港になる」ですから、この学園に立ち寄り、休息していってください。
皆さんの命がそれぞれに素晴らしく輝くことを心からお祈りし、祝辞といたします。