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常務理事便り
2024年08月26日
Vol 23 創立者たちの願い
~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~
先日、サントリーコーポレートビジネス社(以下、SCB社)の森社長をはじめ、17名のベテラン営業社員・スタッフの皆様が炎天下の中、わざわざ本学園を訪ねてくれました。
SCB社はサントリー社の法人営業を担う会社です。簡単に言うとサントリー社が持っている有形、無形の製品やサービスを得意先の法人様にご案内し、「お役立ち」に繋げることを目的にしています。私もかつてこの会社の西日本地区の責任者として務めさせていただきました。
このような会社が本業とは関係ないような本学園を訪ねてくれたのは、創業者の哲学や生き方に触れて、サントリー社が企業として存続している意味を再確認しよう、企業のアイデンティティーを明確にし、行動の基軸を確固たるものにしていこうという試みからでした。そこで、サントリー社の創業者であり、本学園の初代理事長である鳥井信治郎先生がどうしてこの学園に関わったのか、また、それはなぜなのか、ということを知るために本学園を訪問してくれたのでした。
講堂前にある胸像の下に刻まれた「親孝行な人はどんなことでも立派にできます」という校是や初代理事長、二代目佐治敬三理事長の肖像画を見学していただきました。私からは1940年代後半に近隣住民の皆さんから沸き上がった小学校設立の機運に、住民の一人として、地域のために物心両面の援助をされた話、また、若い時から生活に苦労している人たちを見過ごすことができなかった話(診療所や戦争帰国者向けのホーム設立)等をさせていただき、、しかもそれらが人として当たり前の行動のように行われたこと、そうした善行をことさらに表に出すのではなく、無私の陰徳として行われてきたことをお話し、そうしたところに信治郎翁の生き方、人生哲学が表れているのではないか、というお話をさせていただきました。
そして、サントリー社が唱える利益三分主義が言葉だけではなく、社会還元や社会貢献の歴史と実践が本学園に綿々と息づいていることなどをお話させていただきました。SCBの皆様にも、サントリー社の創業者でもある初代理事長のそうした人間像を少しはお伝え出来たのではないかと思っています。
企業がどうあるべきかという企業存続の根幹にかかわることを再認識するための訪問先として本学園を選んでいただいたことは、誠にありがたいことです。我々スタッフはなお一層、責任をもって学園の運営にあたらねばならないと気持ちを新たにしました。