学園ブログ
- ホーム
- 常務理事便り
常務理事便り
2024年09月10日
Vol 25 小学校入学試験
～雲雀丘学園常務理事 成地 勉～
小学校の入学試験のシーズンが訪れました。本校も9月7日に実施され、多くの園児が受験してくださいました。保護者の皆様、お子様ご本人も大変、お疲れ様でした。朝早くから準備され、試問中も講堂でお待ちになる保護者の皆様の立ち居振る舞いを拝見していますと緊張感がひしひしと伝わってきました。
初代理事長は親孝行な人を作ってほしいと常々おっしゃっていたことは有名です。それが本校の校是にもなっているわけですが、実は他にもいくつかのことをおっしゃっています。その一つが “入学試験で落とすようなことはしなさんな。みんないれてあげてください。”（本学園20年誌より抜粋）という言葉です。小学校ができて、しばらくたった昭和20年代後半には入学希望者が激増し、入学できなかった子どもたちがいたことが背景にあります。子どもや保護者の心情を考えたとき、幼年期の試験の点数で入学を振り分けてしまうことに疑問を持たれていたということかと思います。
こうした初代理事長の思いも心に留めながら、今年の入試を見守りましたが、残念ながら、希望者全員が入学できることにはならなかったようです。何人かの方は幼年期のこと故、不安や緊張の中、普段通りの結果が出せなかったのだろうと推察いたします。設備面や指導面の限界もあり、希望者全員入学というわけには中々できませんが、よりたくさんの子どもたちに手厚い学びの場や楽しく過ごせる環境を提供したいというポリシーは少しも変わっていません。そうした考え方のもと、これからの学校運営も前向きに進化していかねば生き残りが難しい時代になってきました。入学したのちも満足して上級学校に進学できる小学校であり続けたいと思います。