学園ブログ

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常務理事便り

2025年02月07日

Vol48 Freeze over

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 ここ2日間は今期一番の寒さで明け方には零下を記録しています。朝の挨拶に立っていてもわずか15分ほどで耳は痛くなる、手は凍えるといった具合です。
 しかし、子どもたちはニコニコしながら、大喜びで小学校の玄関横にある池に駆けてきます。
その秘密は“Freeze over”、即ち池に氷が張っているからです。お目当ては氷を割って、池から取り出すことです。はじめは指先でつつき、冷たさや硬さを確認していましたが、誰かが氷のかけらをつまみ出すと皆が我先にとそれに倣います。あっという間に、池の外は子どもたちの歓声と氷だらけになりました。

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ひばりの里の氷
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大きい氷、取ったぞー!

 寒さの中でも子どもたちは素直な心で学んでいます。自然の寒さによってできる氷はこの界隈では年に一回あるか、ないかです。池一面に張った氷は、子どもたちにとってはめったに見られない光景に違いありません。めったに降らない雪が降ってくると、子供のころはなぜかウキウキしたものです。大人になると「寒いなぁ、積もらなければいいが・・」と考えてしまいますが、子どもたちはこれを楽しむ純真さを持っています。自然の変化や兆しに敏感で、それを素直に受け入れる感受性は人を豊かにします。桜の固いつぼみに近くなった春を感じ、頬に当たる風の柔らかさに春間近を感じることができる繊細さはきっと、周りの人への気遣いや優しさにもつながっていくに違いないと思います。