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親孝行・やってみなはれ
2017年12月08日
挑戦するということ
雲雀丘学園の創立の精神「孝道」は、初代理事長の鳥井信治郎先生が「親孝行な人はどんなことでもできます」と日々おっしゃっていたことに由来していますが、先生がもう一つ大切にされていた言葉に「やってみなはれ」があります。これは、不可能と思われるようなことに挑戦を続けることが非常に重要であるということを一言で表現した簡潔な言葉ですが、全ての挑戦が成功に結びつくほど単純なものではなく、成功するまでには数多くの失敗に遭遇することも覚悟しなければなりません。先生も「失敗してもかまへん、しかし二度と同じ過ちを繰り返すな」と口癖のように言っておられたようです。
古今の偉人たちも挑戦と成功・失敗についていくつもの名言を残しています。発明王エジソンは、「わたしは今までに一度も失敗をしたことがない。電球が光らないという発見を今まで2万回したのだから。それは失敗じゃなくて、その方法ではうまくいかないことがわかったんだから成功なんだよ。」と逆説的に失敗することの重要性を語っています。アインシュタインは「一度も失敗をしたことがない人は、何も新しいことに挑戦したことがない人である。」と挑戦には失敗がつきものであると教えています。
ビジネスで成功を収めた経営者も同様です。パナソニック創業者松下幸之助氏は「失敗したところでやめるから失敗になる。成功するまで続けたら、それは成功になる」と。本田技研工業創業者の本田宗一郎氏は「わたしの現在が成功というのなら、わたしの過去はみんな失敗が土台づくりをしていることにある。仕事は全部失敗の連続である。チャレンジして失敗を恐れるよりも何もしないことを恐れろ」と。また、京セラ創業者の稲盛和夫氏は「世の中に失敗というものはない。チャレンジしているうちは失敗はない。諦めた時が失敗である」と。揃って、失敗を乗り越え挑戦を続けることが大きな成功を導くと考えて企業を経営されていたことがわかります。
現在、日本のものづくりの力が弱くなりイノベーションが起こりにくくなっているのは、失敗すればマイナス評価されたり、失敗を責めたりする社会や企業の風土があるため、失敗を恐れて挑戦を避けていることが原因の一つではないかと言われています。これからの時代に生き残っていくためには、過去の経験則では予測できない変化に継続的に対応していかねばなりません。そのためには新しいことに向かって挑戦していく姿勢は不可欠です。雲雀丘学園は失敗を恐れず常に積極果敢に挑戦しつづける組織でありたいと思います。「やってみなはれ!」
※書はサントリーホールディングス㈱ 佐治信忠会長によるものです。
(学園事務局長 杉本隆史)