進路の部屋
スランプは試練~受験体験記⑨
2022/11/28
明後日からの期末考査は、高3生にとっては高校生活最後の考査になります。
大学入試の試験日を今週末に控えている人や、結果が出た人など、置かれた状況は様々です。落ち着かない気持ちの人もいることでしょう。考査というある程度範囲の決まっている試験をきっちりやり遂げることは、大学入試という大きな壁を乗り越えるための大事なステップです。最後までしっかり取り組んでくださいね。
今回は、共通テスト直前にスランプに陥った先輩の受験体験記です。直前のスランプはとてもつらかったと思います。でも先生に相談しつつ、日頃から学校の勉強を大事にしてきたことをベースに自信を取り戻していきました。包み隠さず書いてくれた体験記は、受験生に勇気をくれます。
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進学先;大阪公立大学 農学部 緑地環境科学科 一貫選抜コース・理系
<志望校の決め方>私は医療系の学部を志望していたのですが、共通テストの結果がふるわず、元々興味のあった自然環境とその保全について学びたいと思い、大阪公立大学農学部緑地環境科学科を受験することに決めました。志望校の決定は勉強のモチベーションとして後々本当に大事になってくるので、高1高2生は様々な活動に参加しいろいろなことを学び自分がどのようなことをしたいのかを高3になる前に見つけるといいと思います。
<勉強法>平日は学校で習ったことの復習、次の授業の予習を主に行っていました。学校の勉強をあまりしないで塾の勉強に尽力していた人もいましたが個人的にはあまりおすすめしません。私の場合、学校の勉強をきちんとしたおかげでテストではそれなりの順位が取れ、受験勉強の大きな自信となりました。自信を持つことはメンタルが不安定になりやすい受験においてとても大事だと思います。休日や長期休みでは午前中は数学をするといったように教科ごとに時間を割り振っていました。しかしどうしても数学が頭に入ってこないような時は得意教科を数学の時間にするといったように工夫し勉強が継続できるようにしました。特に長期休みにおける勉強では「継続」することがとても大事になってきます。息抜きを入れるなど自分に合った勉強の継続の仕方を見つけるのが長期休みの勉強を乗り越えるポイントになると思います。
<スランプの乗り越え方>私は共通テストの直前期に勉強のスランプに陥りました。私は英語が得意だったのですが、急に英文が文字の羅列にしか見えなくなり何も頭に入ってこなくなりました。直前期だったので本当に焦りましたが、先生と相談し1日何も勉強しない日を作ることにしました。その後は新しい英文を読むのではなく今まで読んだ英文をゆっくり読み丁寧に解釈することを心がけました。そうすることによりだんだん英文を読む感覚が戻ってき、スランプを乗り越えることができました。さらに、このスランプを乗り越えたことが更なる自信へとつながり英文を読む力が上がったように感じました。スランプは精神的なことが原因だと思うので、スランプに陥ったときは自分で抱え込まず、先生や親と相談することが大事だと思います。そしてスランプに陥ることはだめなことと考えるのではなく自分の学力をより確固たるものにするための試練だと考え、勉強を投げ出すのではなく、自分のできる勉強を継続することも大事だと思います。
<アドバイス>受験勉強では目標を高く設定することが大事だと思います。私自身共通テスト後に志望校のランクを下げてしまったのですが、元々その高い目標に届くよう勉強をしていたので、共通テスト後の二次試験の対策が本当に楽に感じました。受験生は高い目標を掲げそこに届くよう自分なりに本気で勉強することがとても大事だと思います。
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落ち着いた学習態度で文武両道を貫いていたO君が、このようなスランプに陥るとは誰も思っていませんでした。でもその経験が、自分を強くしてくれる試練だと捉えて乗り越えた点が本当に立派だと思います。そのベースには下級生の頃からの積み重ねがあったことは言うまでもありません。
夏に来校してくれたときはすっかり大学生になっていたO君。大学での経験を後輩たちに伝えてもらえたら嬉しいです。
現役生の皆さん、苦しい日もあると思いますが、苦しい時は一人で抱え込まず、誰かに話を聴いてもらってくださいね。O君のように、1日勉強をしない日を作るのもいいでしょう。そしてまた顔を上げて頑張ってもらえたら…。先輩たちもみんな通ってきた道です。