学校ブログ

卒業生~母校は母港になる

No.4(56期)縁から生まれる可能性

2021/05/15

私は小学校1年生から高校3年生までここ雲雀丘学園でお世話になりました。その後は大阪大学外国語学部のハンガリー語専攻に入学し、2019年から国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)に入社し、これまで宇宙に参加してこなかった企業や大学との共同研究を支える立場で働いています。

 どうしてハンガリー語なの?ハンガリー語から宇宙業界に来たのはどうして?と、これまで幾度となく質問をされてきましたが、小学生のときに宇宙飛行士になりたい、自分がいちばん影響を受けた宇宙という分野で仕事ができたらいいなぁと思っていた以外、正直なところ中学〜ハンガリー語専攻時代を通して宇宙業界に就職することはほとんど考えたことがなく、最初から諦めていたという方が正しいかもしれないです。

 それでも、かつては理数系の科目が全くダメであった私がかねてからの憧れであった宇宙業界で働くことができていることの根本は、雲雀丘学園で出会ったつながりのおかげだと思っています。普段の勉強に加えて、受験勉強の際に一対一で向き合ってくださり、高い目標についても最後まで応援をし、背中を押してくださった先生方や、たくさんのアドバイス、ダメ出しをしてくれた友人たち。雲雀丘で学んだからこそ出会えた縁が繋がって、今にたどり着いています。

 これまで全く宇宙と関わりのなかった企業や大学と研究をしている今の職場においても、縁の大切さを肌で感じており、これからも壁にぶつかることはあると思いますが、出会う人たちとのつながりを大事にしてゆきたいです。

 勉強や部活動をすることだけが学校生活での全てではないということが私からお伝えしたいことです。在学している間に気づくことは難しいかもしれませんが、どんなきっかけから自分の未来が変わるかはわかりません。先生、生徒、卒業生の方達との出会いだけでなく普段交わす何気ない会話一つ一つまでを大切にすることが、自分の可能性を広げ、未来の自分を作り、心の支えとなります。

 これから先、雲雀丘学園で学ばれる方、あるいはいますでに在学している皆さんには、いずれ「ここで学んでよかった」と思えるような体験をしていただきたいなと思っています。

 多方面で活躍をしている卒業生が経験談を共有し、生徒の皆さんに様々な可能性を示すことが重要であると思っているので、今後、雲雀丘学園においても様々な交流の機会が生まれることを楽しみにしています。

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 株本紗世(2014年卒業、56期生)

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