学校ブログ

卒業生~母校は母港になる

No.93(57期)自立とは依存先を増やすこと

2024/05/31

57期生の樫本と申します。私は高校3年間を雲雀丘学園で過ごしました。大学は公募制推薦を利用して、大阪府立大学(現在は大阪公立大学)の教育福祉学類へ進学し、現在は神戸市の福祉職公務員として働いています。新卒から3年間は生活保護ケースワーカーとして働き、4年目からは障害者更生相談所というところで、医師や心理士と共に療育手帳(主に知的障害のある方が取得する障害者手帳)の判定を行っています。

在校生の中で福祉系学科への進学を検討している人はきっと少ないと思います。現に私自身も高校入学時は、教師や臨床心理士に憧れ、教育学部や心理学科を希望していました。しかし、高校3年生の10月頃「スクールソーシャルワーカー」という職業を知り、突然に社会福祉の道を歩むことになりました。「スクールカウンセラー」と何が違うのか等々、興味を持っていただけると非常に嬉しいです。

高校時代を振り返ると、日々の授業や部活動だけではなく、声楽やピアノのレッスンに通ってみたり、高大連携講座を複数受講したり、テレビで特集していたボランティアに実際に足を運んでみたりと、とにかく積極的に活動していました。何故こんなに積極的に行動していたかというと、私が落ち込みやすい性格だからです。たくさんの活動に参加することが、精神的安定に繋がると考えていました(手塚治虫先生の「夢は2つ以上持ちましょう」という言葉から、このような考えに至ったような気がしています)。

大学入学直後に「自立とは依存先を増やすこと(小児科医の熊谷晋一郎先生の言葉です)」という言葉を学び、私が高校時代に目指していた姿も、この言葉に通ずる部分があるのではないかと感じました。自立とは何でも1人で出来るようになることではなく、苦手なことや難しいことは、周りの人や社会に頼りながら生きていけるようになること、という意味です。

母校である雲雀丘学園は、今でも私にとって大きな依存先の一つです。卒業後、何年経っても温かく迎え入れてくださる先生方の存在にいつも支えられています。

在学生や、これから雲雀丘学園に入学される皆さんにとっても、雲雀丘学園がそのような存在であり続けますように。そう願っています。

樫本実夏(2015年卒、57期) 

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