学校ブログ

卒業生~母校は母港になる

No.107(49期)すべてのご縁を運ぶのは情熱と思考と行動次第

2025/02/11

小学校から高校卒業までの12年間を雲雀丘学園でお世話になりました川上沙織と申します。このような寄稿をさせていただく機会をいただき、たいへん嬉しく思っております。微力ではございますが少しでもお役に立てますよう自身のこれまでのことや仕事についてお話しさせていただけたらと思います。

私は三姉妹の次女として生まれ、三姉妹全員が小学校から高校までの12年間を雲雀丘学園でお世話になりました。姉と妹がいたことで、他の学年の先輩や後輩、先生方からたくさんお声を掛けていただいたことは姉妹で同じ学校に通っていたからこその特権だと思っております。また、同級生たちとのご縁は卒業後の今でも続いています。

雲雀丘学園で過ごした12年間を通して、勉学だけでなく、人として生きていく上で大切なことなど多くのことを学ばせていただき、数え切れないほどのたくさんの思い出があります。当時は何も考えず通っていた学校でしたが、卒業してから様々な人と接することで気付かされたことが多く、当たり前だと思っていた環境が当たり前ではなかったということを大人になってから知りました。学生時代は学校こそが子供にとっての世界であり全てだったので、だからこそ凄く重要で、良き環境に身を置かせていただいていたのだと痛感しました。そのような環境で過ごせたことを誇りに思い、学校に携わる先生方や両親をはじめとし、同級生にはたいへん感謝しております。

そんな私は、26歳の頃にサロンドファミーユという完全出張型の結婚相談所を開業し、現在10年目を迎えました。

ここからはなぜ結婚相談所として起業したのかといった経緯をお話させていただきたいと思います。

祖父や父が医師という環境下で育った私は、物心ついた頃から自然と医療系の仕事に興味を持っていました。また、昔から友人などに悩みを打ち明けていただく機会や相談にのる機会が多く、そのような経験をきっかけに心理学に興味を持ち、大学では臨床心理学を専攻いたしました。

大学卒業後は父の仕事を手伝っていましたが、漠然とこのままでいいのかという悩みを抱えていました。ちょうど時代の風潮で共働き世帯が増えているという事もあり、結婚をしたり子供を産んだりと環境が変わっても長きに渡って自身のペースで続けられる仕事がしたいと考えるようになったことがきっかけでした。

環境の変化に応じて仕事の融通を利かせるということは会社員だと難しいのではと思い、フリーランスとして何かを営みたいと考えた時に心理学や自身の特性を活かせる仕事とは何かと考え、ひとつの案として結婚相談所が思い浮かんだことが始まりでした。

小学生の頃から恋愛リアリティ番組や恋愛ドラマが好きで毎週欠かさずに視聴し、当時は人見知りにも関わらず習い事や他校の学園祭を通じて出会った人と年賀状などでやり取りを長年続けるなど、幼少期からご縁を大切にしていました。また、友人同士を紹介してご縁を繋ぐことに喜びを感じ、学生時代から自身の紹介がきっかけで交際へと発展、結婚へと至った友人や知人が数十組を超えていました。

”結婚相談所”と聞くと、仲人(なこうど)さんというお世話好きのご年配の方がされているイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。確かに現在でもご年配の方が運営されているケースが多いのが現状で、定年退職後に始められる方もたくさんいらっしゃいます。しかしながら、時代が違えば恋愛の仕方や結婚に対する考え方、価値観など様々な面で違いが出てきます。

結婚を考えている婚活世代の方の気持ちや悩みに同世代の方が寄り添えるのではないかと考え、また、長きに渡って仕事をしていきたいと考えていたので早く始めて経験を積み、業界のトップを目指したいといった想いから思い切って起業することにしました。コロナ禍を経て結婚相談所の認知度が上がり、副業で始める方などここ数年で若い仲人さんも増えてきました。

若いからこそ誠心誠意がむしゃらに頑張ってきました。

ご入会いただく方の9割がご紹介からのご入会というほど、開業からたくさんの方々に支えていただき、ご縁に恵まれて開業10年目になります。

お恥ずかしながら、学生時代は勉強が好きでも得意だったわけでもなく、他に特に得意なことがあったわけでもございません。何の取り柄もなかった私がこのように諦めず挑戦してこられたのは、雲雀丘学園で過ごした日々が大きく影響しているのだと感じています。

学校の教室に飾られていた「高志・自立・努力」こそが私の生き方のベースとなっています。

3年前に長男を出産し、出産後3時間後には仕事をするというなんともハードな育児と仕事の両立に奮闘中の私ですが、この度長男が雲雀丘学園幼稚園に合格し、この春から登園予定です。子供が生まれたら母校に通わせたいという想いはずっとありましたが、実際に子育てをしていく中で、たくさんの情報を聞き、目で見て確かめてみて、雲雀丘学園が如何に良い学校かということを再認識しております。

これからの日本を背負っていく子供たちには、愛に溢れた環境でたくさんのことを経験して心身ともに健康に育ってほしいと切に願っています。愛情を受けて育つことが自己肯定感や自信、苦難を乗り越える力など、大人になったときに大きな影響を及ぼすと考えています。

ですので、学校が心の拠り所となり、タイトルにもなっているように母港になるよう、これから10年、20年先の雲雀丘学園の発展を楽しみにしております。

川上沙織 (2007年卒・49期生)

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