校長通信
修了式 第119号
2021/03/25
令和2年度の修了式、離任式を行いました。式に先立ち、部活動賞状伝達、トリプルクラウン、中学英語暗唱大会、理事長表彰(県大会3位以上活動)を行いました。とてもたくさんのクラブ、生徒の人数でしたので次々になってしまいました。
修了式では、新しいクラブハウス「志雲館」の紹介と高校卒業式、63期生からの卒業記念品、卒業式式辞を紹介しました。以下、要旨です。
この1年、みなさんよく頑張ってくれました。学習、学校行事、クラブ活動などの対外的な表彰、それぞれの自分のステージでの頑張りをたくさん見せていただきました。大変うれしく思います。生徒会役員、クラス委員、クラブ部長など役職につかれた皆さんご苦労様でした。
2020年度は、学園創立70周年の年度で皆さんとお祝いをする予定でしたが、できませんでした。しかし、周年事業として、中高では校庭の人工芝化、グラウンドの土壌改良整備やグラウンドクラブハウスの建て替えを行いました。このクラブハウスを、「志雲館」と名付けました。これは、中国の古典「青雲の志」からとりました。「青雲の志」は、中国唐代初期の詩人の王勃(オウボツ)の『滕王閣(トウオウカク)の序』の一節で「青雲の志」とは、徳を治めて立派な人になろうとする志をいいます。
次年度には、ICT設備と新しい文化館が完成します。施設の充実が教育の充実につながるように頑張って行きましょう!先生たちも頑張ります。
3月1日に第63期生の高校卒業式を行いました。保護者の参列者人数を制限し、時間短縮で行いました。在校生の皆さんの登校出席はかないませんでしたが、高校2年生の生徒会長・副会長が在校生代表として参列し、しっかりと代表として送辞を行い、記念品を卒業生に渡してくれました。卒業生代表から、皆さんへの感謝の気持ちが語られ、285名が巣立って行きました。
卒業式式辞の中で「ピンチをチャンスに-わらしべ長者」の話しをしました。抜粋して修了式でも紹介します。
ピンチをチャンスにするためのヒントとして、昔話「わらしべ長者」を人が成長する話として読んでみました。「わらしべ長者」は、男が石につまずき転ぶところから始まります。「転ぶ」すなわち失敗することが成長の始まりです。
1つ目の学びは、「失敗した時につかんだものを大切にせよ」です。価値がないわらしべを観音様からいただいたものとして大切にします。みなさんも失敗した時には、つかんだものを大切にしてください。例えば、自分の感情でまわりの人にきつく当たってしまった時「悪かったな」と思ったら、その気持ちを大切にしてください。
2つ目の学びは、「大切にしているものを人のために与えなさい」です。男はわらしべを子どもにあげてしまいます。見返りがあるからあげたのではなく、みかんも、反物も、馬も、先に与えます。自分が頑張ったことによって得たものを活かし、それを人に提供し、自分の技術や知識を磨き、それをまた人に提供する。その繰り返しの中で人間は成長します。
3つ目の学びは、「出会いを大切にしなさい」です。男は様々な境遇の人々と出会ったとき、素っ気ない態度や欲張りな態度を取りません。どの出会いも軽く扱わず、謙虚に誠実に対応しています。
「ピンチをチャンスに」するには、「失敗した時つかんだもの」と「出会い」を大切にし、「大切にしているものを与える」ことです。皆さんも意識してみてください。
この一年よく頑張りました。来年もまた頑張りましょう。拍手で終わりましょう。ありがとうございました。
今年度末で離任される先生方からお言葉をいただきました。また、生徒会から感謝の言葉と花束が渡されました。先生方には大変お世話になり、ありがとうございました。生徒、教職員一同、ご健康とご活躍を祈念しております。