高3学年通信(66期生)
遠回りが正解かも
2024/01/25
今日も引き続き、講習が行われています。志望の内容に合わせて形態もそれぞれ。講義タイプのものもあればほぼ個別対応のものもあり、制限時間を与えられて問題を解いているものもあります。
自分で演習をするにしても、学校で講習を受けるにしても、この時期にやることで無駄になることは一切ありません。「これをやっても試験では出ないかも」とか、「時間が無くて大変だし、この辺りは省略しようかな」とか思ってしまうことがあるかもしれませんが、何が試験に出るかなんてわからないし、やれることはどんなに小さなことでもやっておいて損はありません。効率よくやろうとして取りこぼすくらいなら、非効率でも量を積み上げてください。体力的にも精神的にもつらいでしょうが、ここは踏ん張りどころです。
学年の廊下に書道部の作品が展示されていることを先日紹介しましたが、書道教室の前には、別の作品が展示されていました。
これは書道部の後輩たちの作品だそうです。新年の抱負を書いたものでしょうか。みんなそれぞれ思うところを書いているのでしょうが、自分の気持ちや目標をこうやって書きだしてみることは結構大切なことです。心の中で思っているだけでは少しふわふわしてしまうものですが、声に出して言ってみると自分に聞こえて気持ちが奮い立つし、文字にすれば目に見えるようになるので、よりはっきり意識することができます。何より、目に見えないものを形にするという点で、まだ成し得ていなかったことを達成するということに何となく通じます。勉強してもなかなか思うようにいかないとき、改めて自分の志望校や目標を書き出してみるのは良い励みになるかもしれませんね。だからここにも書きましょう。合格祈願!頑張れ!負けるな!挫けるな!大丈夫、できる!やってやろうぜ!
「急がば回れ」という言葉がありますね。由来になったのは滋賀県にある琵琶湖で、室町時代、東海道から京都に向かう時、その途上には琵琶湖があった。この琵琶湖を抜けるためには、水路と陸路の両方の道が用意されており、見た目には、水路の方が陸路よりも近く見える。しかし、水路の舟は比叡山から吹き下ろされる強風にさらされるため、遭難する危険も高かった。だから、急ぐのならば遠回りでも瀬田の橋を迂回する陸路を使えと言うのである。そんな歌を詠んだ連歌師が室町時代にいて、その後に「急がば回れ」の格言になったのだそうです。
かの大谷選手がメジャーではなく日本球界を選ぶことになった話し合いの場でも、この「急がば回れ」の話と琵琶湖の写真が提示されたそうですが、野球であれ何であれ、やはり格言とは物事の核心をつくものですね。自分の目的地に続く道が、真っすぐなものと曲がりくねったものがあると言われれば、大抵の人は真っすぐな道を選びたくなるものでしょう。しかし、それは確かに最短距離かもしれませんが、最速距離とも最良距離とも限りません。最短であるということは、目的地までに得られる経験値は低くなりますし、その分困難に対応する引き出しも少なくなります。結果的に時間はかかってしまうし、目的地にはたどり着くかもしれませんが、得られるものはそう多くありません。自分にとって不要なものを削ぎ落とそうとするあまり、いろんな困難に直面して立ち行かなくなるより、直接必要にはならなくともいろんなものを吸収して、どんな困難にも確かに立ち向かって歩んでゆける方が良いと思えませんか?ある意味、目的地までの最速・最良距離は、遠回りなのかもしれませんよ。
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