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常務理事便り
2021年06月10日
「親孝行はここ一番に強い」
手は井口校長先生
「ウイニングボールを両親にプレゼントします」
この言葉に涙した人も多かったと思います。先月のことですが、ロッテの佐々木朗希投手が5月27日に行われた阪神との交流戦で、プロ初勝利をマークしました。岩手県陸前高田市出身の佐々木投手は東日本大震災の大津波で父親と祖父母をなくしています。お母さんは親戚のサポートも得ながら朗希さんら3兄弟を育ててきました。
それから10年。高校3年生の時は夏の甲子園、岩手県大会の決勝では、選手の故障防止の観点から登板を回避し甲子園出場を逃しました。その是非はおくとして190cmの身の丈よりもっと大きな人生経験が彼を包んでいるように思います。ヒーローインタビューで「私だけではなく両親に」と言ってくれた息子にお母さんは号泣したと聞きます。
もう一つ。今度は中日、根尾昂選手。GW5月4日の対DeNA戦に「8番・左翼」で出場した根尾選手はプロ1号となる満塁本塁打を放ちヒーローインタビューを受けました。
「今こうやって本塁打を打てたのは産んでくれた両親のお陰なのでありがとうを伝えたい」。根尾選手のWEB上の言葉を見るととにかくご両親への感謝の言葉でいっぱい。佐々木選手にしろ、根尾選手にしても親孝行をしっかり伝えられる人は精神的にも強く、ここ一番に力を発揮できるのではと思います。そういえば2年前この欄で紹介した親孝行関取の徳勝龍も土壇場で力を発揮し奇跡の優勝を果たしました。
最近、ヒーローインタビューなどで両親のみならずお世話になった方々に感謝の言葉を言う人が多くなったように思います。私たちは思っていてもなかなか口には出せないものでした。雲雀丘学園も卒業式には必ずといっていいほど両親への感謝の言葉が出ます。これは素晴らしいことだと思います。
両親や周りの方に感謝の言葉を述べるとき、それは有形無形に本人に後押しとなって帰ってくるのです。
(2021.6.10)