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学園ブログ
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常務理事便り
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2024年01月18日
Vol 44 鎮魂
~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~
昨日、1月17日は関西に住む者にとっては忘れられない日です。巨大地震が歴史上の出来事ではなく、現代においてもその脅威は潜んでいることを阪神大震災は日本全国に知らしめました。さらにその16年後に東北地方に、続いて熊本、そして年頭の北陸地方と続き、巨大地震がここ30年連続して続いています。
地震を予測し、その脅威から逃げることは今の科学ではできませんが、被災を最小限にとどめる努力はできます。雲雀丘学園でも1月17日前後には、地震などの被災を最小限にとどめるために、各校種で避難訓練を続けています。また、ハード面では校舎、体育館、講堂など、すべての建物の耐震工事も昨年済ませました。様々なリスクに対応する安心安全への取り組みは終わりがありません。引き続きこうした取り組みは続けていきます。
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昨日は夕刻より、ライトアップされたシンボルツリーのメタセコイアの前でこれらの震災で亡くなられた方に対する鎮魂の黙祷が捧げられました。突然訪れた予期せぬ震災により命を落とされた方やご家族の無念は推し量ることさえできません。幸運にも生き続けている我々は、突然、不幸にして亡くなられた方との対比でいえば、むしろ生かされていると考えた方が良いのかもしれません。そうであれば、生きていることだけでありがたい、貴重なことではないでしょうか。この時期は学校生活を送る児童、生徒には入試などのプレッシャーがかかる時期です。しかし、生きているだけでも貴重であり、ありがたいと考えれば、毎日、家族との会話ができ、友と語らうことができ、思い悩むことができるだけでも十分ではないかとさえ思います。亡くなられた方の分まで生きよう、というような大それたことではなく、自らの命を大切にしながら、一日一日を精一杯に送っていくことが我々にできうる鎮魂ではないでしょうか。
「日々是好日」、いやなことや苦しいこともあるでしょうが、過ぎたことはもうやってきません。日々新たな心をもって、今日を全うしたいと思います。