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常務理事便り
2024年07月31日
Vol 20 棚からぼた餅 は あるか?
夏休みに入ったと思ったら、すでに7月もつごもりを迎えました。この暑さはどこまで続くのやらと心配になってきますが、パリオリンピックでの日本選手の活躍に心は熱く燃え上がっています。体操団体の大逆転劇やスケートボード堀米選手の大逆転金メダルなどは多くの方に感動や熱い気持ちを呼び起こしたのではないでしょうか。
この二つの勝利に共通した重要なポイントがあります。それは決して「諦めなかった」ことです。体操ニッポンは最後の競技を残して1位中国との差は3ポイント以上離れた2位でした。常識で言えば、残された1つの競技を完璧に行ったとしても縮まる点数は1点程度ですから、万事休すです。しかし、日本選手団は諦めることなく最終競技の鉄棒で渾身の演技を行い、高得点を連発し、望みをつなぎました。これを見た中国は同じく、最終競技の鉄棒で、本来ありえないようなミスをしてしまい、、大逆転につながったのです。これは一見、紛れもない「棚からぼた餅」でしたが、この「棚ぼた」を起こさせた、あきらめない心と執念、最終演技で全力を出し切り、成功させた演技力が中国選手にプレッシャーを与え、ミスを招いてしまったのだと思います。思いがけない幸運を得ることや、労せずして良いこと得ることをいう「たなぼた」では決してなかったのです。
また、堀米選手は最終演技で公式戦では1度しか成功していなかった高難度の演技を成功させ、7位からの大逆転劇を演じたのでした。しかも東京大会に次ぐ二連覇を成し遂げることができました。その脅威の精神力には驚嘆の言葉しかありません。諦めずにリスクを取ってチャレンジした精神力が獲得した金メダルといってもよいと思います。
更に言えば、号泣が話題になった、柔道の阿部詩さんに技ありを取られて窮地に追い込まれたケルディヨロワ選手の大逆転金メダルも「諦めなかった」ことが呼び込んだ勝利でした。
いずれもキーワードは「最後まで諦めず」にベストを尽くしたことではないかと思います。競技の世界だけではなく、企業間競争、研究や学習活動においても「ラッキー」や「棚ぼた」は決して存在せず、「諦めない」ことだけが目標を達成するための秘訣なのです。