学園ブログ

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常務理事便り

2024年10月24日

Vol31 10歳代の選挙

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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今週末は衆議院選挙が行われます。与党自民党の総裁が変わって、初めての選挙です。2015年に法律が改正され、18歳以上が選挙権を持つようになりました。一般的には高校を出た年度にはその世代全員が選挙権を持つことになったわけです。若い方の声が国政に届けられることはいいことです。別の見方をすれば、この年齢になったら、国の現状や未来について考え、自分の意見を選挙を通じて国政に反映させていこう、というメッセージでもあるわけです。

 しかしながら、現実は中々そうはいっていないという記事が新聞に載っていました。法律改正後、5回の国政選挙がありましたが、10代の選挙投票率は国民全体の投票率から10ポイント以上低く、50%を超えたことがありません。前回の選挙時に棄権した10~20歳代の方にアンケートを取ると、ほぼ半数が「あまり関心がなかった」と答えています。

残念ながら不安を覚える結果です。18歳に選挙権が拡大した折には、様々な高校において、模擬選挙なども行われ投票への参加が促されました。しかしながら、当事者は「自分の生活とは関係ない」「投票しても何も変わらない」と無関心を装います。

 国の未来を担う若い人たちの意見は、大いに反映されるべきです。その権利を自ら放棄し、無関心に逃げ込んでばかりいては、それこそ何も変わりません。高校生3年生のほぼ半分は18歳を迎えました。約50万人の高校生が選挙権を新たに獲得したのです。全体から見れば小さな勢力ですが、社会への働きかけを自分事として捉え、声はしっかりと挙げてほしいものです。高校3年生、18歳、大学受験を間近に控えて選挙どころではない、という気持ちはわかりますが、我々が住んでいる国がどちらに向かっていくのかを選挙は問いかけます。是非、難しいとか、わからないとかという前に自分なりに考え、貴重な1票を投じてほしいと思います。1票、1票の積み重ねが国を良き方向に導いていく「道しるべ」になるに違いありません。