学園ブログ

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常務理事便り

2024年12月09日

Vol37 師走のアレ 第2弾

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 あと2週間で各校種とも授業納めや終業式となります。冬休みに入るとすぐに子どもたちにとってわくわくする、クリスマスやお正月があります。クリスマスはプレゼントを楽しみにし、お正月にはお年玉にわくわく、ドキドキです。クリスマスはキリスト教の聖誕祭ですが昭和の初期から都会では一般的になっていたようです。とはいっても年末の催事として、宗教色を離れて全国津々浦々に定着し、ケーキやプレゼント交換も派手になりだしたのは戦後ではないでしょうか。私が子どものころは大人がキラキラのとんがり帽をかぶり、盛り場を練り歩く場面を多く目にしたように思います。1990年代からの「失われた30年」の間にそのようなドンチャン騒ぎは姿を消し、家族と過ごすクリスマスが定着してきたようです。家族と一緒に過ごせることのありがたみを共有してほしいと思います。

 また、お正月は本来、日本の伝統的な行事ですから、昔と大きくは変わりありませんが、日ごろ中々顔を合わす機会の少ない、親戚、一族郎党が年に一回無事を確かめ合う良い機会かと思います。家族、親族との団欒を楽しむ伝統行事として大切にしていきたい催事です。

その時、子どもたちにとってお年玉は欠かせません。お年玉の起源はいろいろとあるようですが、豊穣や安寧を祈って神前にお供えをした鏡餅を家族に分け与えたことから始まったという説が有力なようです。幼稚園では以前より、新年を迎えるにあたり、お供えの鏡餅と子どもたちに配る丸餅を園児全員がつきます。先週、12月6日にはなんと、10臼もついてくれました。勿論、先生方、保護者の皆さんのご協力をたくさんいただきました。この場を借りて感謝申し上げます。ほぼ一日中、「ヨイショ、ヨイショ」という餅をつく掛け声が幼稚園の玄関付近から聞こえてきました。

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 日本の伝統的な催事、行事(お正月、餅つき、七草がゆ、節句等々)は近現代の効率や合理性を求める時代にあっては遺物のように思われるかもしれませんが、これら催事は世の中や家族の豊穣や安全、安心、幸せなどを願うものがほとんどです。子どもたちには今はその意味が分からなくても、実際の体験を通して、伝えていきたい「日本の心」ではないかと思います。