学園ブログ

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常務理事便り

2025年02月26日

Vol52 師弟同行

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 昨日、3名の高校二年生を対象に、常務理事特別表彰をさせていただきました。特に顕著な成果や成績を修めた生徒たちを対象にその努力を称え、記念品を贈っています。
 今回はPDA(parliamentary debate association:即興型ディベート人材育成協会)主催の高校生全国大会において高校2年生女子3名で構成された雲雀チームは並みいる全国の超進学校を押さえて見事に3位に入賞し、その後、日本で開催された世界交流大会でも5位に入るという素晴らしい成績を残してくれました。
 即興型ディベートとは当日、数十分前にテーマを与えられ、それについて2つのチームが肯定側と否定側に分かれて討論を行い、判定員5名の投票でどちらが説得力ある主張ができたかを競い合います。肯定側か否定側かの選択は出来ませんから、自分本来の主張ではない側の立場で主張しなければならない時もあります。持てる幅広い知識、教養を生かして、論点を絞り込み、筋道を立てた論理を構築し、それを英語で聴衆に訴えかけるのです。短時間でこうした組み立てをしたうえで、3人が役割を分担し、明快にわかりやすい言葉で、時にはユーモアを交えながら、そしてまた、相手側の論に反駁したりしながら聴衆をひきつけ、自らの主張の優位性を訴えるのです。従って、豊かな英語力だけではなく、柔軟な思考力、論理性、コミュニケーション力、問題解決力等、これから社会で活躍するために必要とされる能力を鍛えることができるといわれています。優勝したチームとは準決勝で対戦し、2対3の僅差で敗れ、3位に終わりましたが、対戦直後は「勝ったと思った。」というくらいしっかり主張できたとのことでした。
 3名の生徒と指導されたスワン先生が私の部屋を訪ねてくれたのですが、別れ際にそのうちの一人の生徒は次のように言ってくれました。「本当に雲雀に来てよかった!こんなにも私たちのために時間を割いてくれて、何回も何回もディベートの練習に付き合ってくれた先生は他にはいないと思う。」そして、この面談の後、スワン先生からも次のようなメールが届きました。「私も彼女と同じ意見です。私も雲雀に来て本当に良かった。生徒たちの英語のレベルの高さ、熱心さ、意欲など学園が良い方向に向かっており、これからが楽しみです。」学びに境目なし、師弟同行の歩みを続け、更に上を目指してほしいと思います。

参考
PDA 一般社団法人パーラメンタリーディベート人財育成協会