学園ブログ

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常務理事便り

2025年02月19日

Vol50 最後の授業

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 昨日は早朝より、高校のB日程入試が行われました。70名ほどの生徒さんたちが試験に臨みました。例年B日程入試で入学される方はそれほど多くはありませんが、高校入試シーズンもいよいよ最終盤となってきました。
 この入試を行いながら、小学校も中学高校も通常通りの授業が行われました。ただ、中学生は半日を使い、合唱コンクールが開催されました。1年から3年までの全クラスが参加する合唱大会です。同僚に聞きますと公立ではあまり聞かない、との話でしたので私学らしい催しの一つかと思います。高校では音楽は選択科目になるので、クラス全員で合唱することは基本的にはありません。クラスが揃って、一つになって歌うのは中学までです。また、今回は急遽、今学期に非常勤で来ていただいたI先生の最後の授業でもありました。1年生は合唱大会、2・3年生はコンクールとして金・銀・銅賞を競い合いました。

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 学年末試験を間近に控えてはいますが、昨年来練習を重ねてきた合唱は、中々聴きごたえのあるものでした。パフォーマンスにいくらかの差があるのは否めませんが、それぞれのクラスが、一所懸命に練習を繰り返した努力の跡は随所に垣間見えました。多くの保護者の方もお見えでしたが、きっと満足されて帰られたのではないでしょうか。
 何かしらの目標に向かってクラスが心をひとつにして頑張るという体験は、こうした合唱大会や運動会などが代表的ですが、クラス運営においては極めて重要な催事です。この経験の中でリーダーシップが芽生えたり、助け合いの精神や気遣いの心が育ったり、やり遂げたことによる燃焼感や一体感を味わったり、そうしたことが自己肯定感や自己有用感に繋がったりします。その結果、クラス全員がクラス全員を思いやることのできる組織に成長し、結果的に個人のパフォーマンスや学習意欲も向上するという好循環を生み出します。
 どのクラスも指示を受けることなく、速やかに自分の位置につき準備をし、挙動を合わせ、声を合わせ、歌い始めます。指揮者、ピアニストも全員クラスのメンバーが担います。こうしたステージでの整然とした立ち居振る舞いを見ていると、生徒たちが確実に成長していることを強く感じました。その意味でも小さいけれど立派な合唱大会となりました。