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2013年02月28日

『ひばりの図書室』 配布しました

 2月も今日で終わりです。明日は高校の卒業式、来週からの期末考査がすめば、そろそろ今学期も終わりです
 先週、利用統計を出してみたところ、今年度は50冊以上読んだ人が30名(中学生20名、高校生10名)ほど。その中でも100冊越えしたのは、高校生1名を含めた5名でした 
 もちろん、本を手にする方法は様々です。買って読みたい人もいれば、近くの公共図書館を利用する人もいますから、一概に「本を読む人が少ない」とはいえません

 ただ、毎日通っている学校にある図書室は、本を手に取る身近な場所の一つです。話題になっている本もそろっているし、読みたい本がなければりクエストも受け付けていますから、どんどん活用してほしいですね

 本日、『ひばりの図書室』 配布しました
新着図書をめいっぱい挙げたリストになったので、これからブログで少しずつ紹介していきたいと思います。テストが終わったら、春休みに向けて読む本を探しに来てください

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          じっくり見るのは、テストの後がいいかな・・・

2013年02月25日

今日の図書室

zenki2.jpg <授業中>
  今年に入ってからは、開室と同時に
 自習をする高3生がわらわらとやって
 くるのですが、今日はだ~れもいません
 本日、国公立大学二次試験。
 皆、それぞれの志望校の教室で机に
 向かっているのでしょう
 どうか、みんなによい結果がでるように!


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<放課後>
  高3生以外にとっては、今日が期末考査一週間前。受験生に負けない勢いでテスト勉強に励んでいる(はず)在校生でいっぱいです
 いつもはふさがっている自習机も使えましたが、あっという間に満席になりました

2013年02月21日

発見された新聞小説

 1968年に日本人で初めてノーベル文学賞を受賞した川端康成

亡くなってから40年ほどたった今年、研究者たちにもあまり知られていない、新聞小説が見つかりました。昭和2年の春に4回ほど新聞に連載されていたもので「美しい!」という作品です。ちなみに、昨夏には大阪にある茨木市立川端康成文学館で未発表小説も発見されています

 伊豆の踊子 で文学界に登場した川端康成は、『新感覚派』としてヨーロッパの前衛的な芸術運動に影響を受け、当初新しい表現方法を用いた文学の革命をめざしていました。手のひらに載るようなごく短い小説を集めた掌の小説水晶幻想などがそうです
 しかし、徐々に日本の伝統的な美しさを追求していくようになります。その頃の作品でよく知られているのが「国境の長いトンネルをぬけると・・」で始まる雪国です
 でも、せっかく関西に住んでいるのですから京都を舞台にした古都を読んでみてはどうでしょう? 
 お互いの存在をしらないまま離れ離れに育った美しい双子の運命を描いた作品です。北山杉の村で身寄りのない村娘として育った苗子と、方や伝統ある織物問屋のお嬢様として大切に育てられ千重子。祇園祭でにぎわうの京都の町で偶然、千重子は自分にそっくりな苗子をみかけます。
 姉妹とわかってからも、二人の生い立ちや現在の立場を思えば、この先一緒に過ごすことはできません。でもお互いを思いやる気持ちは強く、まっすぐで美しい。全く違った環境で育っても、二人の心の奥に流れる気質は同じなのです。京都の四季や行事、京ことばなど日本ならではの美しさを盛り込んだ作品です

 そんな川端康成がそのものずばり「美しい!」というタイトルで書いた今回発見された作品、一体どんな言葉でどんな事を書いているのでしょう・・・

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     川端作品は色々な出版社から、いろいろな形態で出版されています

 また、ノーベル賞授賞式に日本語で行ったスピーチは、美しい日本の私/川端康成 エドワード・G・サイデンステッカー (講談社) としてまとめられています

2013年02月15日

バチカン市国

 世界で一番小さな国『バチカン市国』を知っていますか
イタリアのローマ市内西側に位置し、サン・ピエトロ大聖堂を中心に、広さは約0.44平方キロメートル。40分もあれば歩いて一回りできるくらいの大きさで、国がまるごと世界遺産になっています
 また、ローマカトリック教の本拠地であり、世界で11億人を超える教徒の精神的指導者ローマ法王が暮らす国でもあります
 国と言ってもほとんどの人が教会関係者という特殊な国。そんな人々の暮らしや様子、ミケランジェロによる壁画『最後の審判』などの美術品を納めたのが写真集 バチカンの素顔/バート・マクダウェル(日経ナショナルジオグラフィック社)

 さて先日、現ローマ法王・ベネディクト16世が、高齢を理由に法王の座を退く事を発表し、世界的なニュースになりました。法王は終身職(亡くなるまで務める)と言われているのでとても珍しい事だそうです 
 では、次の法王は誰がなるか?ですが、これはコンクラーベと言われる選挙会議によって選ばれます。枢機卿(すうききょう)とよばれる高位聖職者が、法王にふさわしいと思う人を投票、決定します。ただ1回で決まるとは限りません
 投票終了ごとに投票用紙は焼却するそうですが、決まらないとそれが黒い煙となって会場建物の煙突から吐き出され、決定した場合は白い煙になります。広場に集まった人々はかたずをのんで、建物の煙突をみつめているのだそうです

そんな様々な決まり事のあるコンクラーベをうまく盛り込んで描かれているのが
 天使と悪魔/ダン・ブラウン(角川書店)
 ハーバード大学の図像学者 ロバート・ラングドン・はある紋章について質問を受けます。それはもうすでに存在しない秘密結社のシンボル、なのに現在起こっているある事件に関わりがあるといいます

 昔から対立しているといわれる科学と宗教。そのテーマを根底に、事件を阻止、解決するため知力と体力をフルに使って(おまけにタイムリミットもある)、ラングドンがローマの街を走り回る、アクションありサスペンスありのエンタティメント小説です
ダビンチ・コード(同)で話題になった作家ですが、同じシリーズの1作目です

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2013年02月13日

チョコレートの出てくるお話 2

「私たちはカーニバルの風に乗ってやってきた。
その二月の暖かい風には、露店のクレープやソーセージやワッフルの焦げたバターの匂いがたっぷりと含まれていた」
 そんな書き出しで始まる物語は、昨日に続き又、お腹が減ってきそうな作品です

ショコラ/ジョアン・ハリズ (角川書店)

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        ショコラとは、フランス語でチョコレートのこと     

 町から町へ旅を続けるヴィアンヌとアヌークはちょっと謎めいた母娘。2人は立ち寄ったフランスの田舎町が気に入り住むことを決めます。家を借りたヴァンヌが開いたのはチョコレート専門店。都会ならともかく保守的で閉鎖的な田舎町です。突然やって来てチョコレートの店を開いたよそ者が溶け込むのは難しい
 でも、ヴィアンヌは不思議な力を持っていて、やってくるお客さんの様子を見るだけで、今のその人にピッタリのチョコレートをふるまうことができるのです。そんなこまやかな心遣いと美味しいチョコレートに村人たちは心惹かれます
 一方、教会の司祭を筆頭に変化を嫌い、母娘を非難し毛嫌いする人もいて、村で対立が生まれます

 物語はヴィアンヌと司祭の両者が交互に語り手になって、それぞれの生い立ちも織り込まれ展開します。今まで外からの風を受け入れずカタブツだった村が、チョコレートの香りで解きほぐされていく、ちょっと大人のファンタジーです

 こちらも、仏人女優・ジュリエット・ビノシュとジョニー・デップ(大好きな人、多いですよね!)で映画化されました

2013年02月12日

チョコレートの出てくるお話

 明後日はバレンタインデーです
 そこで今日はチョコレートにちなんだ小説の紹介です

チョコレート・アンダーグラウンド/アレックスス・シアラー(求龍堂)

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右の美味しそうな表紙は原書。 原題「BOOTLEG」は、訳者の金原端人さんによって邦題「チョコレート・アンダーグラウンド」とつけられました     

 1920年頃のアメリカで、お酒の製造や販売が禁止される「禁酒法」という法律がありましたが、これはそのチョコレート版です
 今回の選挙で勝利を収めた「健康健全党」が、掲げたのは『チョコレート禁止令』 街中にはチョコレート探知車が走り回り、チョコレートを持っているだけでチョコレート警察に捕まり、強制収容所送り。お店に並ぶのは健全チョコ(はきたくなるほどまずい!)ばかり、街中からチョコレートが消えてしまいます。
 本当にこれが「国民の健やかな暮らし」につながるのか?疑問を持った二人の少年・ハントリーとスマッシャー(チョコ大好き!)が動き出します。知り合いのお菓子屋・バビおばさんと一緒に、こっそりチョコレートを作り始めるのです。そして、防空壕を利用して「地下チョコバー」をはじめます。もちろんこっそり・・・。
 子ども達にも買える値段なので、お店は大盛況。儲かったものだから、ついついバビおばさんはおしゃれをしちゃったり、スマッシャーは最新の自転車を買ったりするわけです、ハントリーが止めるのも聞かず。案の定二人の変化を怪しむ人たちが出てきて、秘密のチョコバーの存在が・・・。危うし「地下チョコバー」?!

 周りの大人たちが当たり前と受け止めてしまっていることに、疑問を持ち、考え、物事をより良い方向に動かすため行動に起こす、そんな勇気ある少年たちの奮闘と美味しそうなチョコレートの物語です。読み終わったら、きっとチョコレートが食べたくなるので気をつけて
 
 図書室にはもちろんチョコレートのレシピ本もあります。初心者向けから上級編まで揃っています。まだ間に合う、ぞ!

2013年02月08日

幕末のジャンヌ・ダルク

 今年のNHK大河ドラマは「八重の桜」です
綾瀬はるかさん演じる山本八重は、会津に生まれ、武士の娘として「女は女らしく」という周りの期待(強制?)に反し、自分が納得のいく生き方を選び、ひるまず勇気をもって幕末から維新へと、動乱の時代を生きた女性です。自ら銃を手に戦い「幕末のジャンヌ・ダルク」とも言われました。後に同志社大学創設者・新島襄の妻となり尽力します

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 昨年から関連本も多く出版されています
幕末銃姫伝・京の風 会津の花 /藤本ひとみ(中央公論社)は、八重が銃兵隊を指揮し戦った戊辰戦争(新政府軍と旧幕府勢力との戦い)にスポットをあてた小説。八重の桜 1~/山本むつみ(NHK出版)は、ドラマのノベライズ

幕末のジャンヌ・ダルク新島八重/好川之範(新人物往来社) 
サムライガール新島八重/高野澄(祥伝社)
は、歴史資料的な読み物です
 ドラマを見て興味を持った人は、いろんな視点から新島八重さんを見てみるのもいいかもしれませんね

 また、ドラマでもおなじみの「ならぬことはならぬものです」というセリフ。これは会津藩の幼児教育を象徴する<什の掟>の締めの言葉です。本来、什(じゅう)とは10人の戦闘集団を意味するそうですが、ここでは遊び仲間の組をさします

1 年長者の言うことに背いてはなりませぬ
2 年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ
3 虚言(うそ)をついてはなりませぬ
4 卑怯な振舞をしてはなりませぬ
5 弱い者をいじめてはないりませぬ
6 戸外でものを食べてはなりませぬ
7 戸外で婦人と言葉をかわしてはなりませぬ

 これらの最後を「ならぬことはならぬものです」で締めるのだそうです。現代でも通用する項目がありますよね

2013年02月07日

仕事を考える

 毎年中学2年生は職業人インタビューを行います。そろそろ準備を始める頃ですね。プロの方と直接お会いして職場の様子や経験等、お話を伺う貴重な機会です

 ブログによると、昨日の学年集会では、老舗ホテルでのいろんな職種のスタッフを取り上げたDVD鑑賞があり、皆興味深く見入ったようです
 中2生に限らず、もう将来やりたいことが描けている人もいれば、まだ何をしたいのかはっきり思い浮かばない人もいますよね
 図書室には、そんな将来の事を考えるのに参考になる本のコーナーがあります

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 13歳のハローワーク/村上龍(幻冬舎)
 明日をつかめ平成若者仕事図鑑 全3巻(NHK出版)
などの職種を紹介したものや、それぞれの職種・現場での様子を取材した
 プロフェッショナル 仕事の流儀シリーズ(NHK出版)
 職場体験完全ガイド 全20巻(ポプラ社)
 マンガで読める職業カタログ・お疲れさまです!/吉川景都(日本経済新聞出版)
 などなど
 
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 なるにはBOOKSシリーズ(ぺりかん社)は職業別ガイドです
「消防士になるには」「看護師になるには」「声優になるには」等、200種余りの職種ごとに出版されています。それぞれ現場の様子、どんな大学、学部を選べばいいかと大学の紹介、資格は何が必要か、どんな試験を受けなければならないか、と具体的で詳しい情報が紹介されています

 絵に関わる仕事がしたいなあ、でも具体的にはどんな職種があるんやろう?
保育士と幼稚園の先生の違いってなに?「公務員」て一言でいうけど一体どんな仕事?そんな疑問を持っている人も参考にしてみてください