生徒の感想の最終回です。自分の考えている将来像が鮮明になった,目指そうという気持ちが強くなった,また参加したいという気持ちが表れているように思います。このような機会を設けていただいたサントリー生命科学財団 生物有機科学研究所のみなさまには感謝しております。
今回、「最先端実験科学教室」に参加して、改めて研究者を目指したいと強く思いました。研究員の方々が御自分の研究の過程・成果について本当に楽しそうにお話しされているのを聞いて、何かを見つけ、創るというのはやっぱり楽しいことなんだと感じました。
この実験教室で印象に残ったのはGFPの発光とホヤです。私は、勝手にGFPなどの発光蛋白質は自然と光っているものなのだと思っていたので、特定の光を当てるから発光していると知って驚きました。新聞などの写真で見るより、ずっと色鮮やかに光っていて、ただただ「綺麗」と感じるだけでした。ホヤは今回初めて聞いた生物で、初めて触りました。プニプニしていて、将来、ペットに欲しいと思いました。
学校では物理を選択しているので、生物分野を扱うのはほぼ1年ぶりでした。分からないこともあったのですが、研究員の方の丁寧な解説のおかげで、何とか理解できました。研究職をめざしているので、実際に研究者としてご活躍されている方々といっしょに実験などをさせて頂けて、本当に貴重な体験となりました。将来、研究職に就けるよう努力していきたいと思います。
サントリー生物有機科学研究所での体験実習に参加し、企業の研究員の方々と直接触れ合い指導してもらうことができたのは、自分の進路を考える上で大きな役割を果たすと思う。特に、最後にいただいた激励の言葉によって勇気づけられたと思う。
研究員の方たちからしてみれば、「どうしてもっとうまくできないのかな」と思われるようなことをたくさんしてしまったと思うけれども、研究員の方たちは嫌な顔を一つもせずに丁寧に教えて下さったので、実験の内容や知識・技術が自分のものになったと思う。機会があればもっと多くのことを研究員の方から学びたいと思う。
今回の実験では、組織切片の作成やPCR、電気泳動などといった基本的な実験でしたが、それでも十分に作業を慎重に行わなければならないものばかりで、基本的な作業は慎重かつ丁寧にする必要があると強く感じました。特に、組織切片の作製はとても作業が細かく、慎重さを必要としており、一番難しかったと思いました。それでも、これが最先端の実験の一部であると思うと、科学者はこのようなことをする職業なのだと感じられ、また実際に科学者の方々と話し、指導を受けることでぼんやりとしていた科学者のイメージが現実のものに近い、しっかりとしたものになった気がしました。そして、自分が今、学校で学習している内容と、現実の生命科学との距離はどれほどあるのかということも強く感じ、生命科学とはただ生物や化学の分野の学問を合わせたものではなく、物理の知識なども必要だと思いました。このような経験はたびたび味わうことのできるものではなく、貴重な一日だったと思います。来年度はもう高校3年生になりますが、またこのような機会があれば、できるだけ参加したいと思います。