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常務理事便り
2019年06月05日
「一生懸命は美しい」
令和最初の小学校の運動会は曇り空で涼しい天候の中行われました。来賓としてお越しになった前校長の石田先生はこんな快適での運動会は初めてですと感想を述べられていました。成地新校長は開会式の挨拶で児童に「一生懸命やろう」「一生懸命は美しい」と呼びかけました。約束通り、児童はどんな競技にも全力投球、その都度観客からの歓声が飛んでいました。
小学校の運動会はやはり伝統を感じます。学園誕生は昭和25年、その時最初にできたのが小学校でした。入場行進から始まって準備体操まで実に整然と、無駄なく、緩みなく進行して気持ちがいい。国旗の掲揚は観覧の方々も帽子を取って起立し、子供たちも真剣なまなざしで注視しています。これも学園誕生以来の伝統、誇りある日本人を育てるためにも欠かすことのできない式次第と思います。
今年の運動会は伝統と改革がうまくバランスしていました。騎馬戦は今年も続けられました。いろいろ議論を重ねたうえでの判断だったと推察します。おかげで6年生の児童は日本の伝統ある運動会行事を体験することができました。外国の友達と話す機会があればぜひこんな競技があることを伝えてください。
一方毎年改善されている競技もあります。組体操です。児童のけがが想像以上に多いため全国の学校でこの競技をどうするかの議論が交わされていることはご承知のことと思います。学園小学校は確か昨年は、長い竹の棒を使って、組体操の力強さも残しながら安全面にも配慮していました。これもよく考えられていました。しかし今年はそれをさらに一歩進め、組体操を基本に集団演技の躍動感をカラフルに演出しました。演技の終了時には観客のひときわ大きな拍手が続きました。見事でした。
私の印象は、何よりも演技をやり終えたときの児童の顔と顔でした。顔には難しい演技を力いっぱいやり終えた達成感、満足感があふれていました。おそらく指導の先生も同じ気持ちだったでしょう。観客席からは背中しか見えませんでしたが、指導の先生の肩が揺れ、「感無量」の涙をこらえられたに違いありません。
「改革と挑戦」。今雲雀丘学園に求められているものです。令和の時代は良き伝統を守るとともに新しいことへの挑戦の時代でもあります。そんな意味で今日の運動会は大変良かった。みんな一生懸命でした。
「一生懸命は美しい」「一生懸命はかっこいい」。
(2019.6.2)