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学園自然百景

2025年02月07日
148.「追想」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
今年は、2月3日が立春でした。とは言え、その後、大寒波が訪れる大変な春の開幕となりました。
今年は、立春が3日なため、節分は2日でした。節分というと2月3日というイメージが強いのですが、2021年も2月2日でしたので、4年ぶりということになります。それまでは、124年前から3日だったので、そういうイメージでも無理はないことでしょう。
立春は旧暦でいう正月とはずれることがあります。これは、それぞれの暦の計算のちがいによるものですが、ほぼこの頃になります。今年の旧正月は1月29日でした。そこから数えると今年の立春は、その6日後にあたります。旧暦ですと、このころに七草がゆを食べたそうです。現在では、新暦の1月7日なので、温室で育てた七草が、店頭に並びますが、自然の中では、それらの植物は、なかなかお目にかからない時期です。
七草のうち「はこべら」つまり、ハコベが今、あちこちに出てきています。ハコベは、はびこるから名前がついたとする説や葉配り、日本最古の本草書に出てくる波久部良(はくべら)から転じたものといろんな説があります。
まだ花の咲かないこの時期の若い葉を食用にするようです。七草粥だけでなくおひたしやてんぷらなどいろいろな食べ方があるようです。また、生薬としても昔から利用されなかなか万能な植物なようです。
このハコベを小鳥が好んで食べるために集まってくる様子から、花言葉が生まれてきたようです。
逃げる2月から去る3月にと足早に過ぎゆく日々の中で、卒業の声も聞こえ、学園生活を振り返る時期でもあります。その思い出が将来の礎になっていけばいいですね。