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学園自然百景
2025年01月17日
145.「今日という日」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
30年前の今日、5時46分、大きな揺れとともに阪神では、大変な災害に見舞われました。学園は、大きな被害はありませんでした。それでも小学校の運動場にはヒビが入り置いてあった水槽の水が廊下に流れ、教室の机は一斉に向きをかえている様子が見られました。2つ手前の駅にある当時住んでいたマンションでは、食器が割れ散乱し、駅前のビルは傾き、線路は歪み、近くの塀は倒れるという今まで見たことのない景色。芦屋の実家は、木造二階の壁はなくなり、外が見渡せるようになっていました。ベッドに寝ていた母は、幸い助かりました。ただしばらく連絡がつかず心配しました。家族は、小学校の今の保健室(旧職員室)に一時避難。小学校の教員の一人は、火事の起こった長田にいたためなかなか連絡がつかなかったものの、今の幼稚園にあった旧職員住居跡に仮住まいするなど混乱していました。当日登校してくる子どももいて、被害の温度差があることを痛感したことを覚えています。何人かは避難所に避難している子どもたちもいました。幸い小学校の子どもたちは、無事でしたが、保護者の方、高校生が犠牲になられました。
地震は自然現象です。美しい自然ではありませんが、自然の厳しさを知らされた時でした。南海トラフ地震が来ると予想されるものの、いつ来るのかは定かではありません。いろんなところで言われることですが、いざというときどうするかを頭の隅に置いておくことは大切なことです。
30年前の雲雀丘学園は、今ある幼稚園は少し南寄りで、北側には芝生の広場があり、柿や山椒などの植栽があり、ムラサキシキブなどもありました。告天舎のあたりは、駐車スペースだったように思います。その手前にあったのが、ひばりの里になった池でした。そこには低学年がザリガニ釣りをして、生活科の観察をしていました。今では、そのザリガニは、条件付特定外来生物として、すべて駆除されています。
子どもたちは今、自然を楽しむだけではなく、自然と向き合いながら目的意識を持ちながら接しています。生物だけでなく、自然がもたらすさまざまな変化に気づきながら教員、指導者、保護者の方とともに学んでいます。
そんなことを気づかせてくれる今日でした。