学園ブログ
- ホーム
- 常務理事便り
常務理事便り
2017年07月13日
教育の要諦
九州北部の豪雨で多くの方がなくなられ、1週間を経った今もたくさんの行方不明や、避難を余儀なくされている方がおられます。心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。
先週、東京で渋谷教育学園幕張中学校・高校の理事長兼校長の田村哲夫氏からお話を伺う機会がありました。同校は開校30年あまりで、東大をはじめとした難関大学の合格実績を大きく伸ばすとともに、海外の名門大学も進学先として定着し、全国屈指の人気校となりました。
教育目標は3つ。「自調自考の力を伸ばす」「倫理観を正しく育てる」「国際人としての資質を養う」です。その中でも「自調自考」は一番大切、校長自らが何度も生徒に「自ら調べ、自ら考える」大切さを指導しているとのことでした。したがって生徒には自主性を求め、求められれば積極的にサポートをするという立場だそうです。前提として生徒には目的意識をしっかり持たせることが必要なことも話されていました。
親や先生から「勉強しなさい」と言われても、いやいや勉強していたのでは続きません。一方、好きなこと面白いことなら子供たちどんどんやっていきます。子供たちは学習すること自体が楽しいものでないと前に進まないのです。
ここに教育の要諦があります。目的があること、楽しいことを日々の教育で、授業でどう実現するかにかかってきます。学園中高等学校、初代校長の板倉操平先生は「教育とは生徒の心に火をつけること」と教職員を指導されました。通底していると思います。(2017.7.13)