学園ブログ

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学園自然百景

2022年01月28日

4.「柊の葉を門口にさせば鬼が来ぬ」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 もうすぐ節分です。節分にはヒイラギの枝や鰯の頭を門につけ、邪気を払う風習があります。

 みなさんは、ヒイラギというとどんな植物を想像するでしょう。私は、赴任する前にはヒイラギというととがった葉と赤い実というイメージがありました。クリスマスにはヒイラギと赤い実のついた飾りがケーキにもついていたことを思い出します。

 赴任したとき、旧講堂の前にとげのある葉の木があり、これがヒイラギだと思っていました。あるときふとみると、黄色い房になった花が咲いていました。「これがヒイラギの花か。」と初めて見た感動がありました。ところがしばらくすると、あの赤い実ではなく黒っぽいブルーベリーのような実ができているではありませんか。あれ?ヒイラギにも種類があるんだと驚いたものです。調べてみるとなんとこのヒイラギはヒイラギナンテンという名前だったのです。ヒイラギとナンテンの交配種?

 調べていくとヒイラギとヒイラギナンテンは別の種類ではありませんか。

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 学園にはこの2種のヒイラギがあります。ヒイラギナンテンとシナヒイラギです。

 ①の写真は、ヒイラギナンテン。メギ科とよばれる種類です。➁の写真はシナヒイラギ。モクセイ科とよばれる種類です。

 驚いたのは、クリスマスにかざるヒイラギは、セイヨウヒイラギというモチノキ科の植物なんだそうです。いずれもヒイラギという名前は同じですが、すべて違う種類だったんです。

 ヒイラギナンテンは、ヒイラギの代わりに節分に玄関に飾ることもあるそうです。

 よく見ると、それぞれ、葉や花の付き方や色・形・実の形や色が違っています。同じなのは、葉にとげがあること。いずれもこのとげで鬼や悪霊をはらうことが共通した利用方で、人間の願いを植物に託してきた歴史があるようです。