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学園自然百景
2022年01月21日
3.「困難に打ち克つ」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
小学校の入り口を右に曲がると、中高生の科学部が世話をしている和金が悠々と泳いでいる人工池があります。和金はヒブナの変異によって赤いフナが現れたことから、品種改良を経て現在に至るようです。夜店ですくった数センチの金魚は、すくすくと育てば、30センチを超えるほどになります。寿命も記録では43年を迎えた個体もあるようです。
その奥にSL広場に降りる階段があります。手前の生け垣に、赤く咲く花が目を引きます。サザンカ(山茶花)です。色が白いものが、小学校の低学年校舎東側にある生け垣の途中にあります。よく、ツバキと区別がつけにくいといわれます。私は、花が終わるとき花ごと落ちる花がツバキ、花びらが散るのがサザンカと見分けることが多いです。ただ、花がないときには、葉の縁を見るとわかります。その縁にガタガタ(鋸歯)があればサザンカ。なければツバキ。
細かいことをいうとまだまだありますが、これだけで十分区別がつきます。
サザンカ(山茶花)は、漢字の通り山に自生する茶の意味で、葉の香りがとてもよく、乾燥させて飲むと良い香りのお茶になるようです。
サザンカの花言葉は、「困難に打ち克つ」です。厳寒にも花を咲かせるからなのでしょう。そのため、その他にさく花が少ないため虫や鳥を呼びやすいのです。反対に他の虫や鳥に食されることも少ないのです。
そこに集まるのは、アブ・ハエ・ハチ・メジロなどです。これらの昆虫や鳥たちは、この厳冬を越すためにこの花たちの蜜をもらうのです。それにより受粉をしてもらう訳です。寒さと闘いながらも生きるために命をつなごうとしています。
子どもたちに、是非この花が持つ花言葉「困難に打ち克つ」を送りたいと思います。