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学園自然百景
2022年02月18日
6.「芳香」(クスノキ①)
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
このテーマを書くと、花のイメージがあるのですが、「芳香」は、クスノキの花言葉です。防虫剤である樟脳は、この木の葉や枝などを蒸留して固めた透明(白い)の個体がこれにあたります。このにおいを良いにおいと感じるかどうかは、個々にちがうようで、子どもたちにクスノキの葉を揉んで嗅がせてみると、顔を背けたり、鼻をつまんでる子どももいたり、良いにおいで好きなにおいという子どももいたりするぐらいです。
クスノキの仲間として、シナモンがあります。香りでいうとなるほどとうなずける部分も。内側の樹皮を乾燥させて香辛料として利用されます。一方クスノキは防虫剤として今でも利用されていますが、現在では化学物質としてのパラジクロールベンゼンなどが開発され、利用頻度はかなり減ったようです。そのため、あちこちでそのまま利用されずに大木として残ってきて、神社でのこの木は、神木として祀られているところも多いようです。
一本は、私の赴任当時にはすでにあり、子どもたちが、この木の下で集い、憩い、避暑の場所になっています。時には、木登りの格好の木でしたが、残念ながら、大木になった事で、けがをすることもあり、今は、静かに子どもたちを優しく見守ってくれる木になっています。
その対面にある少し小ぶりのクスノキは、前理事長の佐治敬三先生から寄付していただいたものです。
どちらも丸くきれいな樹形を見せてくれています。
学園をぐるっと見回すと、あちこちに。
香しきクスノキたちは、生徒たちに悪い虫のつかないよう、見守っているのでしょうか。
(次週に続く)