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学園自然百景
2023年06月23日
71.「ただひとりを愛する」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
ひばりの里の入口の左手に今、赤い丸い実をつけた樹木があります。実は粒が集まったように見え、食べることができます。今年は、特に甘さがあり、とても美味です。
ひばりの里で小学生が観察会を行いました。里に入る前に一人一粒とってたべました。「あまぁい」という子ども「酸っぱい」という子どもと様々ですが、自然の味を楽しんでいました。あるクラスでは折れた枝ごと持って帰ったらしいです。
ひばりの里の入口のヤマモモ
観察会の前にヤマモモを食べる子どもたち
見事に実ったヤマモモ
この樹木はヤマモモです。実のなっているのが雌の木、ひばりの里の入口右手にあるのが雄の木になります。風によって花粉が運ばれ雌の木の雌花に着く仕組みになっています。そんなことから、「ただひとりを愛する」という花言葉がついています。
モモとはついていますが、現在販売されているモモとは種類が違います。流通しているモモは、バラ科の植物です。ヤマモモはヤマモモ科になります。昔はこのヤマモモがモモと呼ばれていたようです。販売されているモモはケモモと呼ばれていましたがどんどん広まっていくうちに、ケモモがモモと呼ばれるようになったと言われています。これを使って小学校の家庭科ではジャムを作って食べていました。ヤマモモは、その場で食べる分には良いのですが、すぐに鮮度が落ちて生食で販売するのには適さないため、ジュースやジャムなどに加工されて販売されることが多いそうです。
万葉集で読まれたモモはこのヤマモモが多いという説があります。縄文時代から利用されてきた事がわかる遺跡もあったらしく、正に日本古来からの在来種と言えます。
遠く離れてしまっても学園を愛してもらえるようにしていきたいです。