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学園自然百景
2023年06月30日
72.「里をとぶトンボ」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
今年も「不退転」を象徴するトンボがひばりの里では、飛び回っています。
シオカラトンボの名前は、オスが塩をふいたように見えたことから付いたそうです。漢字では、「塩辛蜻蛉」と書くそうですが、食品の塩辛とは関係がないと語源由来辞典にあります。また、実際になめても辛くないと玉川学園の農学部技術指導員の横倉啓氏が述べておられます。また、雌またはオスの未成熟なものには、別名「ムギワラトンボ」と呼ばれます。黄色く黒い筋があるので、麦わらにはいるとわからないようになることからだそうです。
トンボの名前は見た目からつく種類がめだちます。
次の写真は、モノサシトンボです。あの長さを測るものさしから来ています。腹部の白い紋が規則正しく並んでいるところからついた名前だそうです。イトトンボと呼ばれる部類です。本当に細くて、なかなか写真に撮ることも難しいです。
次の写真は、色がとんでしまっているのですが、真っ赤なトンボです。赤トンボとよくいわれるアキアカネなどとはちがいます。アキアカネより鮮やかな赤です。ショウジョウトンボです。能などで出てくる赤い創造上の動物「猩々」からきています。縄張り意識が強くよく侵入してきたオスと喧嘩をするようです。メスや生まれたては金色をしているようで、見た目からはすぐにはショウジョウトンボとはわからないようです。他にもギンヤンマやハグロトンボなどこれからどんどん色んな種類のトンボが出てくることでしょう。池の底にはたくさんのヤゴを見つけることができるからです。
今、小学校の田んぼではイネミズゾウムシという外来種の昆虫に悩まされています。無農薬をあきらめず、様々な方法を考えつつ前に進もうと不退転の気持ちで行くつもりで頑張ろうとしています。