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学園自然百景
2023年12月15日
95.「真実と嘘」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
今年の冬は、暖冬といわれ、日中は過ごしやすい日々が続きます。そのためか、植物の中では、盛りを過ぎてからも花を咲かせたり実をつけたりするものも見られます。ノゲシやイヌタデ、タンボボの綿毛も見られます。
次の写真の植物もその1つです。
本来9月から10月頃に花を咲かせるようですが、12月になっても花を咲かせ、実をつけています。
珍しい植物ではなくよく道端などでも見かけます。花はナス科の特有な形をしています。名前はイヌホオズキと言うそうです。イヌビワを紹介した時にもイヌのついた植物は、食べられないとか偽のというものなのだと説明させていただきました。このイヌホオズキも実にはソラニンというジャガイモの芽にも含まれる毒があります。そのため花が少しホオズキに似ていることから、実を口にしてしまうと中毒を起こしてしまうことから、「嘘」という花言葉が生まれたという説があります。一方、「真実」と相反する花言葉は、毒を持つ実が、帯状疱疹などに聞くと言われる民間薬として利用されたり、生薬として利用されたりすることがあるらしく、本来の姿、真実という花言葉がついたという説があるようです。
私の感想としては、花はナス、実はトマトという感じがしました。熟すと黒くなるようでナスのミニチュアといった感じに思えます。種類はいろいろあるようで、見分けるのが難しいようです。茎が紫色をしているので、正式な分類ではないようですが、ムラサキイヌホオズキという名前が当てはまりそうだと勝手に思っています。
嘘の裏には、真実が隠れているということでしょうか。嘘を突き詰めるのではなく、その裏に隠れている真実を探っていかなければならないのでしょう。