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学園自然百景
2024年04月26日
112.「追想の愛」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
植物の中には、種類は違うのにとても似ている花があり、その上名前も似ているものもあります。写真にあるのがその一つです。
「ハルジオン」という名前です。漢字で書くと「春紫苑」と書きます。見た目の特徴として、蕾が下を向いているのがおわかりでしょうか。近くに寄って見ると、花びらがとても細く柔らかささえ感じます。葉を見ると、茎を抱くようについています。これらの特徴がわかれば、ハルジオンと見分けることができます。また、茎を折って中が空洞であればハルジオンと間違いはないでしょう。
この花と似たものが、少し遅れてさいてきます。「ヒメジョオン」といいます。漢字で書くと「姫女菀」と書きます。漢字で書くとその読みはわかりやすいのですが、発音するとジオンとジョオンがまぎらわしい上に花がとてもよく似ています。
紛らわしさは、ハルジオンをハルジョオンとも書くこともあるのです。
ポピュラーソングの中にはこの花を用いた楽曲があります。松任谷由実、さだまさし両氏はハルジョオンを、YOASOBI、乃木坂46などのグループなどは、ハルジオンを用いています。
ただ、この植物は、侵略的外来種とこれまた厄介なものです。
花言葉は、蕾が下を向いていることから、物思いにふけっているように見えるところから、昔の恋愛を想いだしていると見えたのでしょう。追想の愛という花言葉がついています。もしかすると、本来の自分の生まれ故郷に戻ったほうが良いのか悩んでいるのかもしれません。