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常務理事便り
2017年09月14日
感謝の心は『魔法の力』
先週のことですが京都に本社のある飲食店の経営者とお話をする機会がありました。十数店の居酒屋、それもみな繁盛店を経営される若き社長です。アルバイトも含む従業員教育に力を入れておられ、「親孝行の大切さ」「感謝の心」「礼儀」など人間教育を率先して行っておられます。飲食店にとって大切な接客方法などは人間教育をしっかりやれば教えなくてもできるとのこと。なんとこの会社のアルバイトの学生は有名企業にどんどん就職が決まるといいます。おそらく礼儀正しく協調性があり、前向きで、気配りできる学生は企業にとっても採用したい人材になるからだと思います。また就職後も会社での評価は高く、表彰を受けた時などは報告に来るなど関係は続くそうです。その結果、企業の人事課との交流もできるようになったとお話でした。まさに社会から必要とされる人材をこの企業は学生アルバイトを通して育てているわけです。
さて興味ある話を聞きました。この会社の社員が事故で記憶を失ってしまったのです。記憶は回復しないもののけがのほうはよくなったので出社するようになりました。飲食店の現場はまだ無理だろうと判断ししばらくは事務の仕事をしてもらうことにしました。このとき、この会社の副社長が彼につきっきりで世話をしました。一年以上だったそうですがこの期間、「感謝の心」の大切さ、「親から受けた愛情」を相手の目を見て根気よく話したそうです。そして体調もよくなり現場復帰となりました。するとどうでしょう。元の店長の仕事に戻ったのですが、以前よりもお客様の入りが良くなり売り上げが伸びたのです。また部下との関係も格段に良くなり、彼の周りには人が集まるようになりました。以前の彼はやや独善的なところがあり、部下の不平や不満もあったそうですが、復帰後は周りの意見も聞くようになり、明るくなりました。「記憶喪失の部分に感謝の心がすっぽりはまったのですね」と言うと社長は「その通りです」とお答えでした。
「感謝の心を持とう」と日ごろからよく言いますが、まさしく「感謝の心」はその人を変えてしまう「魔法の力」を持っています。店長の心が感謝で満たされた結果、本人は明るく振舞え、部下の話も理解できるようになり、その結果業績まで改善しました。学園全員が感謝の心を忘れず、「魔法の力」を発揮できるようになることを願っています。(2017.9.14)