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常務理事便り
2018年10月26日
「『今が最大のチャンス』蓮池薫氏をお招きします」
自分の子供がある日突然いなくなったらいったいどうなるのでしょうか。
今から41年前の昭和52年(1977年)11月15日、日本海に面した新潟の町から一人の少女が忽然と姿を消しました。
その日の朝、横田めぐみさん(13才)はいつもの朝と同じように「行ってきます」と言って中学校に出かけました。そしてこれが家族にとってめぐみさんを見た最後になってしまったのです。その日の夕方、クラブ活動のバドミントンを終えて帰ってくるはずのめぐみさんはいつもの時間になっても帰ってきませんでした。家族は心配になって必死にめぐみさんを探しましたが深夜になっても見つからなかったのです。
この日から母、早紀江さんの苦悩の毎日が始まります。毎日泣きながら過ごし、どうしたら死ねるか考えていたと早紀江さんは語ります。
それから20年後、平成9年(1997年)、めぐみさんが平壌で生きているという情報が入りました。平成14年(2002年)小泉総理大臣は北朝鮮を訪問、金正日委員長と会談を行いました。金正日委員長は拉致を認め謝罪をしましたが横田めぐみさんについては「死亡」と伝えたのです。しかしこれは北朝鮮が一方的に言ってきたことであり、いまだ納得のいく説明や証拠が示されていないのです。
めぐみさんの他にも拉致被害者はたくさんいます。この方たちはかけがえのない人生を奪われてしまったのです。深い悲しみの中で大切な人の帰りを待つ人も多くいらっしゃいます。拉致は重大な人権侵害であり絶対に許すことのできない犯罪行為です。また日本は国家主権を侵害されたことになります。拉致された方々は取り返さねばなりません。それが国家というものです。
今月、10月30日、拉致被害者の蓮池薫さんを学園教員研修の講師にお招きすることになりました。蓮池さんは「今までにない大きなチャンス」が来ていると話しておられます。北朝鮮の動向や自身の経験などを語っていただきたいと思います。
拉致に対する国の責任は当然ですが、同じ日本人として一国民としての責任も忘れてはなりません。「かわいそうだなあ」で済まされるものではありません。一国民として何ができるかです。国としての国民としての、さらには一人の人間としての在り方が問われているのだと思います。
この講演会は10月30日午後4時半から学園の講堂で開催されます。聴講ご希望の方はぜひ学園事務局(072-759-3000)にご連絡の上ぜひご来場ください。
(2018.10.25)