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学園自然百景
2022年03月25日
11.「神を尊ぶ」 ヒサカキ
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
新しくできた新文化館「道しるべ」の前を過ぎ、中高の校舎の方に左に曲がり、左の赤い手すりをたどっていくと、独特な香りがしてきます。あまり、良い香りとはいえません。周りを見回すと、目立たないのですが、枝にたくさんの小さな蕾や花をびっしりつけた木が見えます。
この彼岸の時期にこのヒサカキを使われた方も多いかもしれません。ヒサカキは、サカキの代用品というと聞こえが悪いのですが、サカキのない地域で利用されたようです。一説によれば榊にあらずという意味で「非榊」から名前がついたと言われています。
サカキもヒサカキも同じモッコク科(ツバキ科から分離されました)ですが、そこから種類を細かく分けるためにある「属」でいうと、サカキ属、ヒサカキ属と分かれるようです。サカキとの見分け方は、サカキよりも葉が小さく、葉の周りになめらかなギザギザ(鋸歯)があります。もう一つの名前の由来の一説である「姫榊」、小さくかわいいサカキという特徴からついたとも言われています。
今では、地方によって違いがあるようですが、この辺りではサカキは、神事には使われないようです。ヒサカキは、どちらにも使われることがあるようです。
神頼みでなく、私たちがあるのは、先人の方々の努力があってこそです。それを尊んで手を合わせありがとうの気持ちを唱えたいですね。