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学園自然百景
2022年06月17日
23.「合歓木の花が七変りすると盆が来る」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
雲雀丘学園幼稚園の門を入ると、今、一際目立ってピンク色の花を咲かせているのは、専用通路沿いにあるネムノキです。花は、とても特徴があり、花びらが、糸のように細く,さわると、柔らかく動物の毛のようです。
ところが、実は、花びらに見えたピンク色の毛のような物は、すべておしべです。
よくみると、先の方に少しふくれた白っぽく見える部分が見えます。これが、花粉を出す葯(やく)なのです。わたしも、調べるまでは花びらだと思っていましたから、びっくりしました。
では、花は、どこにあるのでしょうか。おしべの根元にある緑の「がく」のように開いて見える部分が花びらのようです。ネムノキは、この花がいくつか集まっているタンポポと同じような集合花のようです。1つのかたまりをわけてみると、22の花がついていました。
ネムノキの名前の由来は、花から来たのではありません。葉は、まるでオジギソウの葉のようで、触ると閉じそうなのです。しかし、触っても閉じませんでした。この葉が閉じるのは夕方です。写真は、何度かご紹介させていただいている「ひばりの里」で見つけたものです。朝にナナホシテントウがとまっていることもありました。
これが夕方になると、写真のように、葉を閉じて下に下がってしまいます。このような様子から、夜になると眠る木としてネムノキという名前がついたようです。
漢字で書いたときの「合歓木」も中国において夫婦が、重なって寝ている様子にみえたことからその名前がついたのだとも云われています。
「花言葉は、歓喜・胸のときめき」もこの様子から、ついたようです。
この花の季節が終わる頃には、盆が来るということわざが、岐阜県にあるようです。小学校では、もうすぐ二年ぶりに水泳の授業が始まります。子どもたちの歓声が聞こえてきそうですが、それもコロナの影響で、抑え気味になるかもしれません。それでも水泳を楽しみにしている子どもも多いと思います。心をときめかす子どもたちの心をいつまでも保ちたいものです。