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学園自然百景
2022年07月08日
26.「永遠の再生」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
今回もひばりの里の話題になります。
里池の上池に、白い花が浮いています。よくハスと混同してしまう花です。しかし、ハスとは、違う種類になります。カエルがのっているイラストをよくみかけますが、葉の切れ込みがあることから、この花であることがいえます。
別名は「ヒツジグサ」。 未の刻に咲くことからついたと言われていますが、そうとは限らないようです。正式名は「スイレン」。漢字で書くと「睡蓮」。睡(ねむ)るハスという意味になります。咲く時間はともかく、夜には花を閉じて水中に潜り、朝にはまた花を咲かせることから、ついた名前だそうです。
スイレンは、古代エジプトの時代より生息していたといわれています。
池に飛び込んだ女性の化身として現れ、それを手折ったものが、スイレンになってしまったり、両親の決めた許嫁があるために、恋人から逃げるために池に飛び込んで死んでしまった女性の生まれ変わりとして現れたりする少し、怖くてもの悲しい伝説が残っています。あるブログでは、このような伝説は、スイレンの咲くような深い池に入らないように喚起する話ではないかとも書いていました。この夏、水難事故が多くあるのは、その頃からなのかも知れません。
このように、人との関わりが多くあり、様々な伝説や神話などにも登場しています。
何度も何度も潜っては咲き、潜っては咲くので、「永遠の再生」の象徴ともされました。
あるときは、茎を伸ばし、水面よりしっかり花を持ち上げて大きく開いているときもあります。しっかり自分を主張しているようにも見えます。
「永遠の再生」それは、人間のあこがれでもあり、地球の営みでもあります。子どもたちが大きくなり、大人になり、子どもを育て、社会を維持していくことを再生ととらえるなら、これを止めてしまうようなことを人間自身がしてはならないと思います。いつの時代の子どもたちも明るい社会を私たち大人が約束できるようにしなければならないと思います。