学園ブログ

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学園自然百景

2022年08月19日

31.「清廉で高潔」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 この花言葉は、春の七草の一つにあげられている植物です。何故今春の七草なのかというと、ちょうどこの夏の頃、花の季節にあたるのです。花の咲く様子からこの名がついたようです。



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セリの花
 白い小さな花が競り合うように咲いています。この様子から付いた名前「セリ」の花です。植物で、名前を知る機会は、様々です。よくあるのは、咲いている花です。アサガオやチューリップ、ヒマワリなど咲いている花の知名度が高くなっています。また、食べ物としての野菜や果物として知名度が高いものもあります。キューリ、トマト、ナスなど今の夏野菜、モモ、ブドウ、リンゴなどの果物がその最たるものです。葉物野菜としてキャベツ、ホウレンソウ、ネギなどがあります。セリもその葉物野菜になるのですが、それよりも春の七草として知名度が高いかも知れません。

 よく、「この花の葉はどれでしょう。」とか「この葉の花はどれでしょう。」とか「この果物の花はどれでしょう。」などのクイズや問題などがよくあります。そう聞かれると、大人でも首をかしげてしまう物は多くあります。セリの場合は、名前はよく知られていますが、どんな葉なのかと問われると、やはり首をかしげることが多いと思われます。私たちが知っているのは、植物のほんの一部分に過ぎないですね。

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セリの葉
 セリが実際に生えているところを見ることは少ないと思われます。

 白い小さな清楚な花が、泥のような地面から生えて咲いている様子から、清廉で高潔という花言葉が生まれたようです。花だけでなく生えている場所なども含めた花言葉になっています。もう一つの花言葉は「貧しくても高潔」です。「貧しくても」は、聖徳太子の4番目の妻として迎えられた芹姫が由来だと言われています。4人の妻の中で一番貧しい身分でしたが、寵愛されたと言われています。ちょうど病床の母のために芹を摘んでいた芹姫に聖徳太子が声をかけたことからそうよばれていました。

 この植物の花言葉、とても日本的ですね。あやかりたいものです。