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学園自然百景
2022年10月21日
39.「謙虚・隠世」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
この花言葉を持つ花が、今、正に幼稚園、小学校の両正門を入ると香りを放っています。と言いたいのですが、あまり、においの広がりを見せていません。花を取って子どもたちに臭ってもらうと、「いいにおい!」と言っていたので、一安心です。
小学校・幼稚園のキンモクセイ
みなさんご存知のキンモクセイです。
花の拡大1
1つの花の拡大
花びら4枚、おしべ2本。めしべらしき物は、あまりみあたりません。というのも、キンモクセイを中国から江戸時代に取り入れられたようですが、その際、においの強い雄株ばかりを取り入れたからだといいます。日本には、雌株がほとんどなく、実ができているところを見ることがないらしいのです。挿し芽や接ぎ木などで増やすようです。
キンモクセイは、この香りから、さまざまなものに利用されます。花びらを酒に漬けた桂花陳酒、香水やジャムなどなどです。
花言葉の「謙虚」は、遠くまでこの香りが届くぐらいなのに、花は、小さな花であることからついたようです。また、開花期間が、それほど長くなく1・2週間たつと散ってしまいます。その辺りもこの花言葉の由来に関係するのでしょう。
では、「陰世(かくりよ)」はどうでしょう。
今の世界の陰ということで、あの世を意味します。なぜそんな花言葉が付いたのでしょう。
そう聞くと、なんとなく神社やお寺でもよく見かけるようにも思います。現生とあの世をつなぐという意味で植えてあるようです。そこから来たという説や花の独特な香りが遠くまで香るので、ついたともいわれます。調べてみて知ったのですが、花言葉には、マイナスイメージの裏花言葉というのがあるそうで、この花言葉もそれにあたるようです。いずれにしても、この花の香りの強さから来ているようです。
その他の花言葉に「気高い・真実・初恋・陶酔」などがあります。どれもその香りからつけられたのが分かります。
表と裏、人間にもあるようには思いますが、良い面を伸ばす事で、裏も表もブラス面に変えていくことが大切だと思います。