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学園自然百景
2022年10月14日
38.「純情」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
前回紹介させていただいたイヌタデの横に同じような色合いの花が咲いています。
葉を見ると、見当のつく方は、ソバの葉を連想されるかもしれません。
花の全景の写真
葉の拡大写真
形はよく似ていますが、葉の中央にはイヌタデと同じような模様がついています。つまりこれもタデの仲間です。
葉の形から、別名「ウシノヒタイ」とも呼ばれています。
花の拡大写真
トガリベニスジヒメシャクの写真
花をよく見ると、イヌタデの花の様子と似ているようにも見えます。これもタデの仲間の特徴で、花びらのように見えるのは萼(ガク)です。先端の濃いピンクから、少しグラデーションがかかって、三分の二が純白の小さな花が集まっています。この花の様子から「純情」という花言葉が付いたと思われます。
里池の水際に咲いています。名前を「ミゾソバ」と言います。溝辺に咲くソバの花に似た花ということでしょう。
そんなかわいい花ですが、花の付け根の花の軸には、細かいとげが付いています。茎にも下向きの細かいとげがあります。服などに引っかかってくることもあります。
偶然写真に写ったのですが、タデ類を食草にしている「トガリベニスジヒメシャク」がとまっていました。
この時期ですが、まだ、周りには、青い対照的なツユクサも咲いていて、白い実をつけている様子も見られます。春のように華やかな感じではありませんが、地上では、静かに彩りを添えています。
ツユクサの写真
純情な心を持ち続けることは、この花の別の花言葉「風変わり」なのでしょうか。