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学園自然百景
2023年04月07日
61.「鬱金香」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
これは、ある植物の和名です。「ウッコンコウ」と読みます。由来は、匂いがウコンに似ているかららしいのです。あまりウコンの匂いを嗅ぐことはありませんが、いい匂いというイメージは湧いてきません。
花びらが6枚あるように見えますが、内側の3枚が花びらで、外側の3枚が萼が変化したものです。この花は、昨年の1年生が秋に植え、新入生のために正門からエントランスにかけて並べているのですが、桜と同様にすでに満開の時期を過ぎてしまっています。ということで、これはチューリップの和名になります。
チューリップは、オランダを思い浮かべますが、原産国は様々な説があるようです。トルコやイラクなどに原種が存在するらしいです。オランダは、トルコの皇帝からこのチューリップを贈られそれが国花にまでなるほど人気になり、チューリップに投資するほどになったようです。
チューリップの語源はターバンだそうです。大きく花びらが開かずすぼんだ感じがターバンに似ているところから、それを表すトルコ語の「tulipan」からついたと言われています。
別名は、「ボタンユリ」とも言うそうです。
チューリップの花言葉は「博愛」「思いやり」です。オランダの少女に3人の求婚者が現れました。彼らから、王冠、剣、黄金が彼女に贈られました。結婚相手を選ぶことができなかった少女は、花神フローラに自分を花に変えてもらうよう頼んだそうです。それぞれの贈り物は、王冠が花、剣が葉、黄金は、球根に変えられました。そういう話からついたそうです。そう聞くと、確かにそう見えてくるから不思議です。
それに対して、日本のかぐや姫の話では、取れそうもない贈り物を求婚者に注文し、かぐや姫が断念させる話ですから、チューリップの「博愛」という花言葉が似合うのも分かるような気がします。
残念ながらすべて咲きそろったチューリップの間を新入生が通るのは難しそうですが、それを大事に育てていた2年生の心が伝わると嬉しいです。
ちなみに中学生でしょうか花を見て「上手に育てているね」と話しながら通ってくれていたのが印象に残りました。