学園ブログ

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学園自然百景

2023年05月26日

67.「やっかいな植物」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 きれいな黄色い花が咲いています。花言葉は、「幸せを掴む、私は燃えている、友情など」です。5月31日の誕生花にもなっています。名前は「キショウブ」です。ショウブといえば、

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鮮やかな色をした
湧き水池のキショウブ
 五月の節句にショウブ湯に浸かると邪気を払うという習わしがあります。ショウブは、薬効成分があり、血行促進などに、効果があるとされています。

 ところがこのキショウブは、「要注意外来生物」と環境省が警鐘を鳴らしているのです。

 明治時代にヨーロッパから西アジアから観賞用として移入され栽培されてきたものが日本全国の池や沼に繁殖してしまったらしいのです。それによって、在来種の生育環境を脅かすまでに増え続ける可能性が高いと言われます。正に厄介な植物です。



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オオカワヂシャ全景
 
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オオカワヂシャの花の部分
 
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葉が茎を抱くようにして、
向かい合う。

 この写真は、第16話でもご紹介したとても可愛らしい紫の花です。こちらも特定外来生物に指定されている植物です。オオカワヂシャという植物です。ヨーロッパからアジア北部を原産地としますが、どのように日本に入ってきたかは不明だそうです。在来種の、カワヂシャと交配してホナガカワヂシヤという植物を生み出しているらしく、この写真もそうではないかと勝手に思っています。オオカワヂシャは「向こう見ずな性格」という花言葉があります。

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昨年の10月25日に発生したアゾラクリスタータ
 次の写真は、池に浮かぶ可愛らしい浮草、こちらは、第16話でも取り上げた特定外来生物のアゾラクリスタータです。今年は今のところ大量発生は見受けられませんが、繁殖力が強く、あっという間に田んぼや池全体に広がってしまいます。やはりこれも特定外来生物に指定されている植物です。



 アゾラクリスタータの花言葉は見つかりませんでした。

 それぞれ、何かの利用のために移入された植物ですが、厄介な植物として駆除の対象になってしまっています。後の影響も考えながら、便利な物も見極めながら、導入を考えないといけないということですね。