学園ブログ

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学園自然百景

2023年07月07日

73.「イメージキャラクター」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 ツーイ、ツーイと水面を移動するアメンボが、里池に多数現れています。あちらこちらの池でよく見られますが、あまりよくしられていないのではないでしょうか。

 アメンボは、なんとあの匂いの強いカメムシの仲間というではありませんか。実はその名前は、アメンボの出す匂いからついた名前だそうです。よく見るカメムシの独特な臭さではなく、捕まえると飴のような匂いを出すと言うのです。アメンボのアメはそこが由来だそうです。ある人に言わせると、実際はそんないい匂いではないとの感想もあるようです。ボは、体の特徴をあらわし、棒のように細長い体からついたようです。

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名古屋市のマンホール 
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青空とアメンボ 

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アメンボ拡大 
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里池の上池に浮かぶアメンボたち 

 アメンボは、意外なところでイメージキャラクターとして使用されています。名古屋市の上下水道局のキャラクターに平成4年に公募で決まったそうです。

 アメンボは、水の上だけではなく、翅があり、とぶこともできます。新たな水場などを探すためにとぶそうです。なのでこのキャラクターは、ピッタリだったようです。名古屋市のマンホールにはこのマークがあしらわれています。

 何と言ってもアメンボで不思議なのが、水の上を滑るように移動するところでしょう。あしの先が毛が生えていて、そこに油を分泌して、表面張力を利用して進むのだそうです。

 モールを加工して、そ〜っと浮かべると疑似アメンボができます。そこに洗剤を垂らすと沈んでしまいます。つまり、洗剤などが流れた池の水面では生息できないということなので、アメンボのいる池には、界面活性剤などのものが流れていないということになります。そういう意味でも上下水道局のキャラクターとしてふさわしいのでしょう。この池にアメンボがいつまでも生息できることを願います。